中国・香港では新型コロナウイルス規制による景気後退の懸念が再燃。両市場は、モメンタム悪化 (画像はイメージです/PIXTA)

香港在住・国際金融ストラテジストの長谷川建一氏(Wells Global Asset Management Limited, CEO)が「香港・中国市場の今」を解説していきます。

米ドル金利上昇が原因で、ドル高ドル人民元安に

30日の香港市場はハンセン指数が続落、前日比0.37%安で引けた。朝方、心理的節目となる20,000ptを割ると、一気に下げ幅を拡大し一時1.9%安まで下げる場面もみられた。

 

前述した新型コロナウイルスの感染拡大の規制を受け、景気減速への警戒が強まったほか、明日の8月中国製造業、非製造業PMIの発表を前に午後は手がかり材料が乏しく様子見の展開となった。

 

ハイテクセクターが下落、ハンセンテック指数は0.51%安と続落した。動画投稿アプリの快手(1024)は4.1%安、高性能データセンター開発の万国数拠(9698)は3.7%安、クラウドサービスの金蝶国際軟件(0268)は3.7%安、動画配信のビリビリ(9626)は2.3%安だった。

 

6月中間決算の発表を手がかりに、自動車ディーラー大手の中升集団(0881)は7.0%安、中国不動産開発大手の碧桂園(2007)は4.2%安となった。

 

一方、主要銘柄が午後に入りプラス圏まで戻し、Eコマースの京東集団(9618)、国際銀行のHSBC(0005)はそろって0.8%高、インターネットサービスのテンセント(0700)は0.1%高、アリババ(9988)は0.05%高で引けた。

 

中国本土市場は上海総合指数が前日比0.42%安の3,227.22、CSI300指数は同0.34%安の4,075.79で引けた。

 

足元のゼロコロナ政策の懸念が再燃したほか、人民元は対ドルで約2年ぶりの安値である6.9元台に下落するなど相場の重荷となった。

 

中国人民銀行は30日、人民元の中心レートを1ドル=6.8802元に設定した。市場予想に比べて明らかに元高水準への設定であり、人民元の下支えを意図していると市場では見られている。

 

このところ、米ドル金利上昇でドル高が進んでいることもあり、過去数週間でドル人民元の下げが目立つ。心理的な節目である1ドル=7.00元も視野に入る流れだが、人民銀は急ピッチでの元安進行を嫌っており、6.90人民元はいったん歯止めとなるのではないか。

 

 

長谷川 建一

Wells Global Asset Management Limited, CEO/国際金融ストラテジスト<在香港>

 

 

 

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    Wells Global Asset Management Limited, CEO最高経営責任者 国際金融ストラテジスト <在香港>

    京都大学法学部卒・神戸大学経営学修士(MBA)
    シティバンク東京支店及びニューヨーク本店にて、資金証券部門の要職を歴任後、シティバンク日本のリテール部門やプライベートバンク部門で活躍。

    2004年末に東京三菱銀行(現:MUFG銀行)に移籍し、リテール部門のマーケティング責任者、2009年からはアジアでのウエルスマネージメント事業を率いて2010年には香港で同事業を立ち上げた。その後、独立して、2015年には香港金融管理局からRestricted Bank Licence(限定銀行ライセンス)を取得し、Nippon WealthLimitedを創業、資産運用を専業とする銀行のトップとして経営を担った。

    2021年5月には再び独立し、Wells Global Asset ManagementLimitedを設立。香港証券先物委員会から証券業務・運用業務のライセンスを取得して、アジアの発展を見据えた富裕層向けサービスを提供している。(香港SFCCE No. BIS009)
    世界の投資機会や投資戦略、資産防衛にも精通。などを通じて、金融・投資啓蒙にも取り組んでいる。

    著者紹介

    連載国際金融ストラテジスト長谷川建一の「香港・中国市場Daily」

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