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記憶能力がメンタルコントロールを上手にする
しかし、それが「記憶」とどう関係するのだろうと思っている人もいるかもしれません。ここで思い出していただきたいのですが、記憶の機能の中で、この前頭葉の場所で働いている能力は何でしょうか? 「ワーキングメモリ」です。ワーキングメモリは、記憶の機能を持ちながら、理性に関わる前頭葉の中で働いている能力なのです。そして、その機能は、感情と非常に関係が深いのです。
ワーキングメモリとは「脳のメモ帳」のようなものだという話をしました。そして、このメモ帳に情報を書き込んで、それを参照して課題を行う助けにするのだということを紹介しました。実は、このメモ帳は、メンタルの影響を非常に受けやすいようにできています。
例えば、何か不安な気持ちになったりすると、その情報がどんどんメモ帳に書き込まれていってしまうのです。そうなるとほかの情報は書き込めないので、思考があまり働かなくなってしまうのです。「緊張で頭が真っ白になった」というのは、まさに緊張や不安の情報でワーキングメモリが埋め尽くされた状態を指すのです。私は、記憶競技の中で、これを嫌というほどたくさん経験しました。
家で行う練習では、プレッシャーがないので、メンタルのストレスが低い状態で記憶することができます。本番でも同じ精神状態で臨めればいいのですが、やはり、不安や心配・緊張というものは避けられません。記憶とメンタルが関係のないものであったら、練習で出したものと同じ量の記憶ができるはずです。しかし、最初のうちは、練習のレベルと本番の成績とにはかなりの格差がありました。
ところが、トレーニングを続けていくうちに、いつの間にか家の練習レベルに本番の成績が近づくようになってきたのです。つまり、間接的にメンタルのコントロールがうまくなったということを表しています。こうなれた要因は、ワーキングメモリにあります。
記憶競技で使うテクニックは、ほぼイメージングです。ワーキングメモリの能力を上げるための要素として、イメージングが有効だという話をしました。イメージングは、ワーキングメモリで行われています。
つまり、イメージを使った記憶を習慣化していくことで、イメージ力がアップし、それに伴ってワーキングメモリの能力も向上することになります。ワーキングメモリは前頭葉で働くので、前頭葉も活性化することになり、理性のパワーを上げることにつながり、最終的には感情のコントロール能力がアップするというしくみです。
記憶というものは、最初はワーキングメモリで行われます。そこでイメージングできたものが長期記憶となることができます。ワーキングメモリという機能が感情の影響を受けやすいということは、逆に考えれば、記憶の量は感情コントロールの結果でもあるともいえるのです。
池田 義博
記憶力日本選手権大会最多優勝者(6回)
世界記憶力グランドマスター
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