(※写真はイメージです/PIXTA)

新学期がはじまるこの時期、夏休み中に生活のリズムが乱れてしまった子どもに多いのが「夏バテ」です。よく聞く単語ではありますが、「夏バテ」に明確な診断基準や定義がありません。では、そもそも「夏バテ」とはななにか、どうすれば予防できるのか、啓信会きづ川クリニックの米田真紀子医師が解説します。

子どもの夏バテ…「園児に少なく、児童に多い」ワケ

あくまで個人的な主観ですが、診療をしていても、意外にも夏バテ症状の保育園児を診ることはあまりありません。

 

いろいろな理由が考えられますが、保育園児は基本的に夏休みもなく、毎日同じ時間に起きて、朝食を食べ、機会をみて外遊びもしつつ、しっかり昼寝して、栄養満点の昼食とおやつを食べて帰宅し、翌日のために早めに就寝する子どもが多いと思われます。規則正しい生活を守っていれば、自律神経の働きの変動も少ないでしょう。

 

一方で学童期以降は、夏休み中に夜更かし傾向になったり、食生活のリズムが崩れたり、熱中症を気にするあまりに外遊びの機会が極端に少なくなって、逆にテレビやゲームなどの時間が増えてしまいがちで、それが夏バテの一因になっていると考えられます。

 

また、同じく自律神経失調が原因となる起立性低血圧という病気も、季節を問わず夏バテと同じような症状が出ますが、治療の基本は生活リズムの是正と適度な運動、そして十分な水分摂取であり、薬物療法は二の次です。

 

とても難しいことですが、なるべく毎日一定のリズムを崩さないように生活すること、食事をしっかり摂り水分とミネラルを摂取すること、そして涼しい時間帯を狙って体を動かすこと、これが夏バテを防ぐ最善の方法ではないでしょうか。

 

 

米田 真紀子

小児科医

医療法人 啓信会きづ川クリニック
 

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