タイニン省のモクバイ国際国境ゲート(カンボジアとの国境にある、外国人にも開放されている国際国境)。同省はモクバイ国境経済圏への投資を呼び込むために、インフラ整備と政策に尽力するよう促されている。─写真:thanhnien.vn

タイの政治・経済・金融に関する情報を中心に取り扱う現地メディア『Bangkok Post』より翻訳・編集してお伝えする。

「政府の環境へのスタンス」など不満も

一方で、同調査の回答者らは、特に行政・政府のサービスをオンラインで利用できないことに不満を感じていた(不満43%、世界全体では21%)。チリ出身のある駐在員は「何から何までペーパーワークだ」とコメントしている。全体として、半数以上(51%)が現地の官僚や当局とのやりとりに不便さを感じていた(世界全体では39%)。

 

 

 

タイでは70%の駐在員が現地の言葉を話せなくても生活できると感じている一方(世界全体では51%)、68%が言葉の習得に苦労している(世界全体では38%)。実際、78%が少ししか話せないか(54%、世界全体では25%)、まったく話せない(24%、世界全体では10%)と回答している。

 

タイは、「現地への溶け込みやすさ」の項目で特に高い評価を得ている。大多数(86%)は「住民が友好的である」と回答し(世界全体では66%)、さらに81%が「外国人居住者に対して友好的である」と述べている(世界全体では65%)。彼らはタイでの生活を楽しんでおり(満足度69%、世界全体では56%)、また半数以上(52%)が「現地の友人を作るのは簡単」と回答している(世界全体では42%)。

 

「生活の質」に関する評価(35位)はまちまちだ。レジャーの選択肢(5位)に関しては、特別に満足感が高いようだ。料理のバラエティーや食事の選択肢の豊富さでは、メキシコに次いで世界第2位に選ばれている。文化やナイトライフに満足している人は77%で、世界の67%を上回っている。

 

また、タイの医療も高い評価を得ており、「健康と福祉」の項目で11位にランクインしている。全体の4分の3以上(77%)が、必要な医療サービスをすべて受けることができ(世界全体では67%)、その質も高い(世界全体では72%に対し85%)と回答している。

 

「環境と気候」(44位)については、タイの駐在員にとって大きな関心事となっている。5人に2人が「政府は環境保護に関する政策に前向きでない」と考えており、世界平均(18%)の2倍以上となっている。あるフランス人駐在員は「人々は公害について十分に認識しておらず、ゴミによって自然が損なわれるのを見るのは悲しいことだ」と不満を漏らす。さらに、空気の質を否定的に評価する人は45%(世界平均19%)、都市環境(緑地、騒音レベル、環境に配慮した建築物など)に不満を持つ人は32%(世界平均17%)となっている。

 

タイの主な弱点は「海外労働指数」(45位)にあり、「労働文化と満足度」のカテゴリーでは48位にランクインしている。現地のビジネス文化は創造性を奨励せず(41%、世界では26%)、独立した仕事を促進しない(45%、世界では28%)という。

 

また、給与と職の安定性についても、タイは下位10位以内にランクインしている(46位)。しかし、今回の調査では、回答者の35%がすでに職を引退していることを考慮に入れなければならない(世界平均の退職者は10%)。実際、タイの駐在員の19%が引退を視野に移住しているのに対し、この点に関しての世界平均はわずか3%だった。

 

参照:https://www.internations.org/expat-insider (「Expat Insider 2022」レポート)

この記事は、GGOが提携するタイのメディア『Bangkok Post』が2022年7月14日に掲載した記事「Thailand in top 10 for expats」を翻訳・編集したものです。

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