
株式や投資信託の取引を行う際、どの証券会社を利用するかは大切なポイントのひとつです。しかし、初めて資産運用を行う人のなかには「どの証券会社がよいのかわからない」「証券会社の選び方がわからない」という人もいるでしょう。
そこで本記事では、初心者が使いやすい証券会社をランキング形式で紹介します。証券会社を選ぶポイントについても解説しますので、口座開設の際の参考にしてください。
1. 証券会社を選ぶ3つのポイント

証券会社を選ぶポイントとして「取扱商品」「取引手数料」「取引ツール」の3つがあります。それぞれ解説します。
1.1. 取扱商品
株式や投資信託、FXなど、どのような金融商品を取り扱っているかは、証券会社によって異なります。自分が取引をしたい金融商品が決まっている場合は、口座開設の前に取り扱いの有無を確認しておきましょう。
また、取引する金融商品が決まっていない場合は、なるべく多くの金融商品を取り扱っている証券会社がおすすめです。選んだ証券会社が多くの金融商品を取り扱っていれば、投資する選択肢が増えます。
1.2. 取引手数料
金融商品の取引を行ううえで、取引手数料は重要なポイントのひとつです。
取引コストをなるべく抑えることは運用成績にも大きな影響を与えます。もし取引によって利益を得ても、大きな手数料がかかってしまっては、その分利益が減ってしまいます。取引手数料は証券会社によって異なるため、複数の証券会社を比較して検討しましょう。
1.3. 取引ツール
自分の取引スタイルに合った取引ツールが利用できるかどうかも、大切なポイントです。
たとえば「移動時間や仕事の休憩時間に、株式の取引をしたい」という場合は、スマートフォンのツールが使いやすいネット証券が便利です。また「将来的にはテクニカル分析も勉強したい」という人は、PC向けの取引ツールが豊富な証券会社を選ぶといいでしょう。
2. 証券会社ランキングTOP3

取扱商品や取引手数料、取引ツールなどを比較して、初心者が使いやすい証券会社をランキング形式で紹介します。
1位:SBI証券
SBI証券の概要 |
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取扱金融商品 |
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取引手数料 |
【スタンダードプラン】55~1,070円(税込) 【アクティブプラン】0~1,691円(税込) 300万円以降100万円増加ごとに+295円 |
NISA口座の取り扱い |
〇 |
つみたてNISAの銘柄数 |
183本(2022年8月26日時点) |
ポイント投資 |
〇(Vポイント、Tポイント他) |
取引ツール |
【PC向け】
【スマートフォン向け】
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SBI証券は、グループでの証券口座数が800万口座を超える大手ネット証券です(2022年3月末時点)。
SBI証券では、国内株式や外国株式、投資信託、FXなど多くの金融商品を取り扱っていることが特徴です。様々な商品の取引がワンストップで取引できるので、複数の業者を使い分ける必要がありません。
また、SBI証券では、単元未満株の「S株」が利用できることも大きなメリットです。通常、国内の株式は100株の定められた単元で取引を行う必要があります。そのため、1単元を購入するのにまとまった資金が必要となることがあり、初心者や少額の投資家にとっては壁が高く感じてしまうデメリットがあります。
しかし、単元未満株では1株から購入できるため、少額投資でも気軽にチャレンジすることが可能です。単元株では手が出ないような有名企業の株式を1株から購入できるのは、多くの投資家にとって魅力的といえます。
2位:楽天証券
楽天証券の概要 |
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取扱金融商品 |
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取引手数料 |
【超割コース】55~1,070円(税込) 【いちにち定額コース】0~3,300円(税込) 300万円以降100万円増加ごとに+1,100円 |
NISA口座の取り扱い |
〇 |
つみたてNISAの銘柄数 |
181本(2022年8月26日時点) |
ポイント投資 |
〇(楽天ポイント) |
取引ツール |
【PC向け】
【スマートフォン向け】
|
楽天証券は、証券口座数が単独で800万口座を超える大手ネット証券です。
楽天証券では、楽天グループサービスの活用でポイントが貯まりやすい特徴があります。たとえば、楽天グループの電子マネー「楽天キャッシュ」を利用して投信積立を行うと、0.5%のポイント還元が受け取れます。
貯まったポイントは、楽天市場でのショッピングや旅行代金に利用できるほか、国内株式や投資信託、米国株へのポイント投資にも利用可能です。
また、楽天証券では無料で「日経テレコン」が利用できることもメリットのひとつです。日経テレコンでは、以下のコンテンツが利用できます。
- 日本経済新聞(朝刊・夕刊)、日経産業新聞、日経MJなどの閲覧(3日分)
- 過去1年分の新聞記事検索
- 日経速報ニュースの閲覧
投資を行ううえで、日々の情報収集は欠かせません。通常4,900円(税込)の購読料がかかる日経新聞を無料で読めるのは投資家にとって嬉しいポイントです。
3位:マネックス証券
マネックス証券の概要 |
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取扱金融商品 |
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取引手数料 |
【取引毎手数料コース】55~1,070円(税込) 【一日定額手数料コース】 約定金額100万円以下の場合、550円(税込) 100万円超300万円ごとに2,750円(税込)
月間利用ボックス数21回目からは2,475円(税込) 121回目からは1,815円(税込) |
NISA口座の取り扱い |
〇 |
つみたてNISAの銘柄数 |
155本(2022年8月26日時点) |
ポイント投資 |
×(株式手数料の充当もしくはコインチェックで暗号資産への交換は可能) |
取引ツール |
【PC向け】
【スマートフォン向け】
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マネックス証券は、米国株取引に力を入れているネット証券です。米国株の取扱銘柄は5,000種類以上となっており、幅広い投資先から銘柄を選定できます。
また、マネックス証券の米国株取引は特定口座にも対応しているため、確定申告を行う手間がかかりません。「米国株に興味はあるけど、税金がややこしそうなので気が引ける」という人は、税金が源泉徴収される特定口座を利用するようにしてください。
3. まとめ
この記事では、初心者が使いやすい証券会社を3社紹介しました。
大手ネット証券は豊富な金融商品を取り扱っており、スペックに大きな差はありません。しかし、ポイント投資や単元未満株は取り扱いに差があり、事前によく比較して検討する必要があります。
どの証券会社も無料で口座開設ができるので、複数の証券会社を利用して使いやすい証券会社で取引することをおすすめします。