(画像はイメージです/PIXTA)

香港在住・国際金融ストラテジストの長谷川建一氏(Wells Global Asset Management Limited, CEO)が「香港・中国市場の今」を解説していきます。

香港市場はグローバル指数を大きくアンダーパフォーム

香港市場は相次ぐネガティブ材料からグローバル指数と比較してアンダーパフォームの流れが続く。

 

先月、米国では政策金利を決定するFOMCを終え、積極的な金融引き締めが後退したことを受けて米株式市場は大幅反発した。米国を代表するS&P500は節目の4,000ptを回復し、7月の安値から実に約10%近く上昇した。

 

一方、中国・香港市場は新型コロナウイルスのリバウンドに加え、7月下旬からは不動産危機が相次いで報告された。不動産セクターの信頼が損なわれたことはマーケット全体に波及し、ハンセン指数は前月の高値から約10%近くも下落した。

 

8月に入ってはアリババの米上場廃止の暫定リスト入りや、台湾をめぐる米中会談などで米中緊張が高まり、株式市場は下落に転じる場面が続く。年初来のパフォーマンスでは日経平均が4.16%安に対し、ハンセン指数は15.9%安とここ数日の下落が顕著に目立つ。

 

米中の動向次第によって状況は大きく変わる可能性も考えられるが、中国国内の景況感の悪化に加え、地政学的リスクの浮上が中国・香港市場の不透明な環境を映し出す結果となっている。引き続き指数の方向に注目が集まると思われる。

 

 

長谷川 建一

Wells Global Asset Management Limited, CEO/国際金融ストラテジスト<在香港>

 

 

 

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