投資用物件として人気の高い東京の新築マンションですが、実際には地方の中古の戸建てのほうが有利となるケースが少なくありません。ヒントは「キャッシュフロー」。どういうことでしょうか? ※本記事は『山王が教える1円不動産投資』(自由国民社)から抜粋・再編集したものです。

「区分所有ワンルームマンション」は東京でも売れない

ひと言で「東京」といっても、とても広範囲になります。

 

わたしの実家は小平市にあるのですが、このエリアの区分所有のワンルームマンションは、まだギリギリ売れるエリアでしょう。

 

でも、地名を出して恐縮ですが、八王子市や青梅市であればまず売れません。

 

「売れない」というのは、「100万円でも」売れないということです。

 

つまり評価額よりもある程度下げれば売れるということではなく、そもそも100万円でも、50万円でも売れないのです。

 

それはなぜかというと、家の数があまりにも多すぎるからです。東京には1000万人以上の人がいるとはいえ、それ以上の数の家があります。そして、次々に新築がされています。

 

田んぼだったところを分譲地にして、新しく建っているなんていうこともあるのです。

 

その分、貸家の率が減っていて、いまワンルームに住もうと思っているのはじつは高齢者が多いのです。

 

高齢者は、自分たちがいつ亡くなるかかもしれないのに、ワンルームを買って住もうとは思いません。だから、ワンルームの賃貸に入ってくる。

 

ところが、ワンルームの賃貸物件では高齢者を受け入れません。そしてマッチングができず、空き家のワンルームがどんどん増えているのです。

 

いまワンルームに住みたいと思う人はほとんどおらず、八王子あたりでは、10部屋のうち1〜2部屋しか入居者がついていないことが当たり前になっています。

 

そんな物件が売れるかといえば…、売れません。区分だけではなく、1棟のワンルームマンションやアパートですら、売り物にならなくなっています。

 

それが木造であれば、目も当てられないくらいです。

 

ある有名な建売りアパートの業者さんが、八王子の駅からバスで20分ぐらいのところの田んぼだった土地に、ワンルームのアパートを建てました。

 

最初は家賃保証をつけますが、家賃保証は3〜5年で切れてしまうので、切れてしまえばそのアパート自体、価値がなくなってしまいます。逆ざやになり、持ち主は2000〜3000万円の残債を払い切らなければ、手放すこともできません。

 

ですからワンルームは、東京都内であっても、少なくとも区分所有のものを売るのはかなり難しいでしょう。1棟を持っていても、厳しくなっているのですから。

 

いまは、地方に中古の戸建てを買って移住する人も増えている状況を考えれば、妥当な話なのではないでしょうか。

 

もちろん、新宿などであればまだ動きますが、東京都内でも地域によってはこんな状態になっているので、地方となれば、厳しいを通り越して、ひどい状態であることが想像できるでしょう。

 

 

永野 彰一
投資家 実業家

 

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永野 彰一

自由国民社

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