(写真はイメージです/PIXTA)

遺言が遺されていない場合の遺産相続では、戸籍をもとに誰が相続人なのかを調べる「相続人調査」が必須です。なかには他の相続人とまったく面識がないケースや、生死すら不明なケースも……今回は、家族関係が複雑なAさんの例をもとに、「相続人調査」の手順について相続に詳しいAuthense法律事務所の堅田勇気弁護士が解説します。

面倒な相続人調査…弁護士に依頼するメリット

相続人調査を弁護士に依頼することには、以下のようなメリットがあります。

 

1.手間を省ける

相続人調査を自分で進めると、上記のように大変な手間がかかります。

 

特に何度も転籍している方、結婚や離婚を繰り返している方、あるいは子どもが先に死亡している方などの場合、集めるべき謄本類が膨大になり、時間もより長くかかってきます。集めた戸籍謄本類を確認して相続関係一覧図を作るのも大変です。

 

専門家に依頼すればすべての作業を任せられるので、手間を大きく省けます。

 

2.正確に調査できる

相続人調査を正確に行うのは簡単なことではありません。

 

自分で対応するとどうしても戸籍謄本類の抜け漏れが発生しやすいですし、手書きの古い戸籍謄本類は判読することすら困難です。

 

必要な戸籍が1通でも欠けていたら、のちに不動産の相続登記をするときなどに受け付けてもらえません。

 

その点専門家に依頼することで、正確な調査を行うことができます。

 

3.遺産分割についてもサポートを受けられる

相続人調査が済んだら、遺産分割協議を進めなければなりません。

 

自分たちだけでは話し合いをスムーズに進められないケースもありますし、合意ができた後の「遺産分割協議書」の作成方法がわからない方もおられるでしょう。

 

弁護士に相続人調査を依頼すれば、相続人調査に引き続き遺産分割協議や遺産分割協議書の作成などについてのサポートを受けることができます。

 

もし万が一、他の相続人ともめてしまったような場合には、弁護士が代理人となって交渉を進めたり調停を申し立てたりもできるので、安心でしょう。

 

まとめ

遺産相続では、複雑な家族関係などにより、相続人同士で面識がなかったり、高齢の相続人の生死が不明だったりというケースも珍しくありません。しかし、相続人調査のために戸籍謄本類をすべて調査する作業には大きな労力がかかります。

 

調査したあとの遺産分割協議のことまで考えると、相続人調査は、はじめから弁護士に依頼するのが得策といえるでしょう。

 

相続人調査や相続財産調査、遺産分割協議などの相続手続きにお悩みの方は、相続問題に詳しい弁護士に一度ご相談されることをおすすめします。

 

 

堅田 勇気

Authense法律事務所

 

【関連記事】

税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】

 

恐ろしい…銀行が「100万円を定期預金しませんか」と言うワケ

 

親が「総額3,000万円」を子・孫の口座にこっそり貯金…家族も知らないのに「税務署」には“バレる”ワケ【税理士が解説】

 

「儲かるなら自分がやれば?」と投資セミナーで質問すると

※プライバシーに配慮し、実際の相談内容と変えている部分があります。

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録