値下げ交渉に「応じるべき人」と「断るべき人」
ここまでご紹介したように、値下げ交渉に応じることでさまざまなメリットとデメリットがあります。では、どのような状況であれば値下げ交渉に応じてもいいのでしょうか。
入居期間が「5年以上」の場合は検討
入居期間が長い人は、物件自体に満足してくれており、値下げ交渉に応じればより長く住み続けてくれる可能性があります。入居期間が5年以上の住人からの値下げ交渉は検討する方法も考えられます。
値下げ交渉の理由が「あいまい」な人には慎重に
値下げ交渉の理由が特にない人は、更新の度に値下げ交渉してくる可能性が高く、交渉は慎重に行うべきでしょう。
一方で、なんらかの理由で収入が減少して支払いが困難になっているなど明確な理由を示している人は、交渉に応じれば長く住み続けてくれる可能性があります。家賃が安い物件に引っ越さずにわざわざ交渉してくるということは、「物件自体は気に入ってくれている」と考えることができます。
「トラブルメーカー」は言語道断
家賃を滞納したことがある人、隣とトラブルを起こす人も交渉に応じる必要はないでしょう。そもそもこのような人がいた場合、物件全体の退去率が上昇しやすくなることから、むしろ「住み続けてもらう」ことにメリットがありません。
値下げ交渉を「すぐに断る」のはNG
値下げ交渉をされた場合、「家賃収入が減るから」とすぐ断ることは避けましょう。先述のメリットとデメリットを鑑み、冷静に検討する姿勢が大切です。周辺の家賃相場を把握し、もし相場より高い場合は物件の差別点を明確に示して家賃設定の正当性を理解してもらいましょう。
また、物件の劣化状況を調べて修繕費用がどの程度かかるのかを把握しておくことも必要です。
今回は家賃の値下げを交渉されたケースについてご紹介してきましたが、そもそも値下げ交渉されないためにはどのような対策が有効かというと、「物件の環境づくり」です。
住民が設備に不満を感じていると感じたら、人気の物件を参考に現状の改善に努め、貸し手と借り手、双方にとってよい住環境を保てるようにしましょう。
アパート経営オンライン
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