(※写真はイメージです/PIXTA)

粘り強く努力していれば、よほどの集団でない限り、その中で上位5%に入ることも夢ではありません。つまり、子どもがへこたれないように働きかける、いわば「環境づくり」が、親が果たすべき大事な役割の一つだということでしょうか。歯科医師の成田信一氏が著書『自分で考え、やり抜く子の育て方』(プレジデント社)で解説します。

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自ら考えて、自ら判断して行動する力

■「昭和」の価値観を捨てる

 

最後に、何よりも親がやるべきこととしてお伝えしたいのは、「昭和」の価値観を捨てるということです。

 

有名大学に進学すればいい、一流企業に就職すれば将来も末永く安泰だ……そんな価値観はもう過去のものとなりました。終身雇用という考えは薄れ、人生100年の時代がそこまで来ています。今の子どもたちには悠々自適の老後は幻想にすぎないと思います。

 

今は一部上場企業が潰れるような時代です。会社自体は潰れなくても、銀行などを見てもわかるように、大量のリストラが始まっているところもあります。大手家電メーカーの中には、親会社が海外企業になったところもあります。

 

このように、いわゆる昭和の価値観がほとんど通用しなくなってきているのが、今のこの時代です。

 

となると、そうした価値観をいつまでも引きずっていると、いずれは取り残されてしまうことはいうまでもありません。親自身が、思考や意識を変えなければいけないということです。

 

大企業に寄り添う価値観が崩れかけてきているところに、今回のコロナ禍が拍車をかけ、さらに加速してきたと感じています。業績が悪化している企業が多い中、当然リストラも進むでしょう。となると、会社としては、本当に価値のあるモノ、ヒトしか抱えないようになるはずです。

 

だからこそ、やはり「個」の力をつけていかなくてはなりません。

 

今後、リモートワークが進めば、完全に「個」の時代になります。個人のパフォーマンスで評価されるわけです。チームワークが得意な日本人にとっては、それはつらいかもしれません。

 

今後、仮にコロナ禍が落ち着いたとしても、仕事のあり方や働き方にどんな変化が起こるかわかりません。いずれにしても会社の看板はあまり役には立たなくなるでしょう。いかに、自分の実力で勝負するかが問われるはずです。

 

必要とされる能力というのは、時代とともに変わるのかもしれませんが、自分の能力を時代に合わせて高め続けていくことが、これまで以上に重要になってきているのは確かだと思います。

 

これから先、何が起こるか誰にも予測がつきません。だからこそ、自ら考えて、自ら判断して行動する力、「個」の力がより大切になってきます。

 

その力をわが子に身につけさせるために、ぜひ、親としてやるべきこと、やってはいけないことを見定め、最善と思える選択を重ねていってください。

 

そうすれば、社会や経済がどう変わろうとも、自分を見失わずにしっかりと生き、持てる力を十分に発揮できる人生を歩むことができるでしょう。

 

成田 信一
自由が丘矯正歯科クリニック院長
歯学博士

 

 

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    ※本連載は成田信一氏の著書『自分で考え、やり抜く子の育て方』(プレジデント社)の一部を抜粋し、再編集したものです。

    自分で考え、やり抜く子の育て方

    自分で考え、やり抜く子の育て方

    成田 信一

    プレジデント社

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