成長のなかで子どもの言葉が増えていくのはうれしいことですが、たくさん言葉が増えていくなかで可愛らしい言い間違いや子ども特有の舌足らずな話し方がよく聞かれます。就学が近くなると、学校でからかわれたりしないかなと不安になったりする方もいるでしょう。そこで子どもの言い間違いの理由や心配な時の対処法を言語聴覚士の視点から紹介いたします。
「エベレーター」「とうもころし」「おちゅし」…子どもの可愛い言い間違い、言語聴覚士が「原因」と「自宅でできるトレーニング法」を解説

子どもの言葉の発達過程

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子どもの言葉の発達に関して生後すぐは整った音声はなく、泣き声を上げるだけですが、生後2ヵ月くらいが経つと、「あーあー」「うー」など泣き声とは異なる「クーイング」という穏やかな音声が聴かれます。

 

生後6ヵ月前後になると、少数の音を「だだだ」や「ままま」などを使用する「喃語(なんご)」を発語します。そして1歳前後には、初めて意味のある言葉が話せるようになります。

 

今回は、言葉の発達の中でも、発音について焦点を当ててみましょう。

 

子どもの発音に関しては「アイウエオ」の母音が上手く言えるようになるが3歳前後で、子音が5〜7歳と言われています。子音の中でも獲得しやすい子音としては、唇を使う音があり、「ママ」「パパ」などは比較的言いやすく、早く身につけることができます。

お子さんのいい間違いはどのようなものがあるのか?

子どもの可愛らしい言い間違いを例に挙げてみます。

 

・エレベーターを「エベレーター」

・とうもろこしを「とうもころし」

・セロハンテープを「テロハンテープ」

・お寿司を「おちゅし」

・3歳を「たんたい」

 

「エベレーター」や「とうもころし」のような単語の中の音の入れ替わりは音韻認識という音の配列の誤りであり、言葉の発達とともになくなっていくとされています。

 

「テロハンテープ」、「おちゅし」、「たんたい」なども「た」より「さ」の方が発音できるようになるのが遅いのでそこまで心配する必要はありません。

 

・日本語において比較的早く(4歳前後)に獲得する音

母音、や行、ま行、わ行、な行、は・ば・ぱ行、た・だ、ち・ぢ、て・で、と・ど、か・が行

 

・後半(4歳以降)に獲得する音

さ・ざ行、つ・づ、ら行

 

このように後半に獲得する音は難しい音になるため、3歳が「たんたい」となることは大いにあります。お子さんの発音は気になるかと思いますが、家庭で無理に正しい発音になるように指摘するのはおすすめではありません。

 

 

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