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「“勝ち組”とはほど遠い…」国家公務員の“イメージとかけ離れた給与”に見える日本の悲哀

給与国家公務員

「“勝ち組”とはほど遠い…」国家公務員の“イメージとかけ離れた給与”に見える日本の悲哀 (※写真はイメージです/PIXTA)

省庁に総合職として勤める国家公務員、通称キャリア官僚はエリートの象徴と言える存在です。しかし現在、「富と名声」を得られる職業ではない様子。国民の生活を担う国家公務員の給与と生活はどのような実情にあるのでしょうか。

「キャリア官僚」ハードさに比例しない給与額

人事院が発表している『令和3年 国家公務員給与等実態調査の結果概要』によると、行政事務を行う職員の平均給与月額は40万7,153円(平均年齢43.0歳)。残業代は含まれていません。

 

一方、厚生労働省は『令和3年 賃金構造基本統計調査』にて、正社員・正職員の賃金を月額32万3,400円(平均年齢42.3歳)と公表しています。

 

国家公務員の給与は、世間一般の給与と比べれば高い水準であることはわかります。しかし彼らはやはり、東京大学をはじめとした有名難関大学を卒業していることがほとんどです。コンサルや商社といった大企業で支払われる給与と比べると、「高給取り」とは言い難いでしょう。

 

例えば三菱商事の平均年収は、有価証券報告書から「1,678万3,874円(平均年齢42.7歳)」であることがわかっています(なお、有価証券報告書からわかる年収には残業代が含まれており、ボーナスも含まれていることが多いと言われます)。

 

国家公務員の平均年収はそれほどにはなりません。まず残業を考慮しなければ、年間4.45ヵ月分の給与がボーナスとして支給されるため、40万円×4.45ヵ月で約670万円。さらに月に50時間の残業をつけられた場合、月給40万円であれば基礎賃金は2,500円であるので、約15.6万円の残業代を得ることになります。毎月得たとしてプラス187.5万円となり、「857.5万円」と算出されます。

 

ここで残業時間を50時間としたのは、それ以上働いても「50時間分しか払ってもらえない」といった声が聞かれたためです。

 

実際には、さらに長い間働いている方も多いでしょう。コロナ禍では「超過勤務時間が月200時間以上となった職員のいる府省庁の数が16にものぼる」との答弁書が閣議決定され、大きな問題となりました。内閣官房と経済産業省では300時間以上となった職員もいたということです。

 

しかし、株式会社ワーク・ライフバランスが実施した「コロナ禍における中央省庁の残業代支払い実態調査」には、「超過勤務した分を申し出たが支払うことはできないと言われた」「テレワークは国際会議等の理由があれば残業がつくが、基本的に認められないと言われた」「3割支給されている程度で前と全く変わっていません。噂では、予算がないからとのことですが、予算がないなら残業させないでほしい」といった回答がみられます。

 

重い責務を背負い、身を粉にして働いている官僚が、働いた時間に応じた残業代をもらえないのでは、国家の運営に支障が出ても当然と言えるかもしれません。

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