(※画像はイメージです/PIXTA)

「塾なし受験」をどのように進めていけばいいのか。目標設定からスケジューリング、チェックと分析、その後の対策や改善など、入試日までの道のりに必要なノウハウを具体的に明らかにします。塾なしで長男を志望校に入学させた塚松美穂氏の著書『「塾なし」高校受験のススメ』(プレジデント社)で解説します。

目標は学力を伸ばすきっかけになる

このように、春頃、候補に考えていた学校は、秋になったとき、ターゲットから外れました。

 

大きなきっかけは夏休みの模試の結果です。その結果を見て、残り半年で学力はまだ上がると考え、妥協することなく、行きたい学校を選びました。もちろん心配や不安もありましたが、まず目標にしてみることが、学力を伸ばすきっかけになります。

 

入学したい高校=合格可能な高校

 

この等式を成り立たせるために受験勉強をする。

 

すなわち、受験勉強を通して夢をかなえるのです。

 

受験生本人がそのことに気づき、夢をかなえるために本気になることが大切。息子は、目標を定めた後、本気で受験勉強をし始めました。「絶対にこの学校に合格したい!」と本人自らうことが、とても重要なのです。

 

とはいえ、もし考えていたほど学力が伸びなければ、決定の期限までに話し合って目標を変更するつもりでした。そのあたりは柔軟に対応できるように、周りの大人は心構えが必要でしょう。ただし、それは最終リミットである出願時に決めることです。結局どちらにしても、目標が高ければそこに向かって学力は伸びる可能性がある、というわけです。

 

志望校は偏差値だけで決めないようにしましょう。親子で相談しながら自分らしいテーマ・夢・高校生活をかなえてくれる、第一志望の候補となる学校を挙げるようにしてください。

 

子どもが進路を選択するとき、親としてできることは、

 

①親がいいと考える選択肢を用意する
②子どもの話や希望を聞いて、一緒に考える
③自分の経験を話す

 

学校にいくのは子どもであって、この受験が、子どもの未来のための選択であることを忘れず、子どもが自分で考え、自分で選択できる環境をつくってあげることが大切です。

 

ここでひとつ注意点があります。保護者世代の学校や偏差値に対する知識やイメージは、20年ほど前のものである可能性があります。時がたち、偏差値をはじめ、現在の学校の実力や評判は、程度の差こそあれ、変化しているでしょう。間違っても、その頃のイメージや偏見で学校を判断したり、意見を押しつけたりすることのないように注意しましょう。

 

評判は、実際と違うことも考えられます。新しい学校や、力を伸ばしている学校もあります。知名度だけを当てにせず、先入観を持たずに、今現在どんな学校なのかをしっかり調べる、現地に足を運ぶなどして、自分たちの目で確かめてみることが大切です。

 

さあ、目標が決まったら、次は目標達成までのスケジュールを立てましょう。

 

【ワンポイントアドバイス】
目標は高くてもOK。夢をかなえるための受験勉強。

 

塚松美穂
ライター・教育アドバイザー
学習支援コーディネーター

 

 

※本連載は塚松美穂氏の著書『「塾なし」高校受験のススメ』(プレジデント社)の一部を抜粋し、再編集したものです。

「塾なし」高校受験のススメ

「塾なし」高校受験のススメ

塚松 美穂

プレジデント社

たくさんの習い事に、塾を掛け持ちしている小学生。中学生になれば、学習塾にいくのが当たり前の世の中で、周りを見れば塾通いのクラスメートばかり。「塾にいかないと子どもたちは希望する進路に進めないのだろうか」という疑…

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