不動産投資に成功している人は、しっかりとリスクもその対処法も知って不動産に投資しています。リスクを知り、対処法も押さえておけば、マンション経営で安定した利益をあげることが可能です。24,000戸以上を管理する不動産会社の代表の重吉勉氏が著書『不動産投資が気になったらはじめに読む本』(金風舎)で解説します。

空室リスクは「立地×商品力×客付力」

▶リスク②空室 「立地×商品力×客付力」を確認する

いくら利回りが良い物件を購入できたとしても、入居者がいなければ家賃収入は入ってこないので、その利回りにまったく意味はありません。机上の空論に終わってしまいます。

 

不動産投資のパフォーマンスを最大限に発揮させるには、いかに空室リスクの少ない物件を選ぶか、そして空室が発生したら、いかに素早く空室を解消できるかがポイントになります。

 

■空室リスクを3つの要素から考える

 

空室リスクは次の算式で決まります。

 

立地×商品力×客付力

 

すなわち、「賃貸需要の大きさ×入居者から人気のある物件×入居者募集のノウハウ」です。この3つの要素をいかに高めていくかが空室リスクを抑えるために重要になります。

 

■要素①立地(賃貸需要の大きさ)

 

不動産投資を行うのであれば、東京23区内で行うことが欠かせないのは、さきにお伝えしたとおりです。そのなかでも、さらに空室リスクを下げるには、新宿・渋谷・池袋・東京などのビッグターミナルへのアクセスが便利で、駅から徒歩10分以内の物件が、いわゆる最も賃貸需要の高い立地になります。

 

10分以内の立地にこだわるのには理由があります。

 

徒歩10分圏内の物件は希少性が高く、競争相手が少ないというメリットがあります。

 

たとえば、駅から徒歩1分の物件で考えてみましょう。不動産の広告表記では徒歩1分は80メートルと換算されます。つまり、駅から徒歩1分の物件は、半径80メートル以内の円内に立地している必要があります。これが徒歩2分になると、半径160メートル内に物件が立地していなければならないことになります。

 

徒歩分数が1分から2分に2倍になりましたが、面積としては実は4倍にもなります。

 

当然ですが、エリアが広がれば広がるほど競争物件も増えることになります。これが徒歩1分と徒歩10分で比べると、面積は実に100倍も違います。面積が広ければ、そのなかに点在する賃貸物件の数もそれだけ多くなります(図参照)。

 

単純に考えて、徒歩1分の物件と徒歩10分の物件では100倍もの競争率(入居者からの選ばれやすさ)の違いがあるのです。だからこそ、徒歩分数は短ければ短いほど入居者に選ばれやすく、有利なのです。徒歩10分以内を目安に選びましょう。

 

重吉勉著『不動産投資が気になったらはじめに読む本』(金風舎)より。
重吉勉著『不動産投資が気になったらはじめに読む本』(金風舎)より。

 

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    本連載は重吉勉氏の著書『不動産投資が気になったらはじめに読む本』(金風舎)から一部を抜粋し、再編集したものです。なお、データは出版時点の情報に基づいています。

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