お子さんとどんな会話をしていますか?
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普段子どもとどのような会話をしているか振り返ってみましょう。
「質問しても噛み合わない答えが返ってくることがある」「さっき言ったことを全然聞いていない」「なかなか言葉を話さない」など、会話の成立が難しいと感じることはないでしょうか。
言葉の発達が遅いのではないかと心配する声は、1〜3歳の子どもを持つ親御さんからよく聞かれます。しかし、その年頃の子どもの発達は非常に個人差が大きく、言語聴覚士などの専門家が評価しても、発達の遅れははっきりと分かることが少ないのが現状です。
また、「言葉の発達」と聞くと、話している言葉の方が気になるかと思いますが、言葉の発達は話すことだけではありません。周囲の人の話を聞くことができることも重要です。
聞くことの重要性
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「よく聞こえない」、「聞いても意味がわからない」、「聞き取れない」は、同じ「聞いていない」でも原因が異なります。
「よく聞こえない」は、そもそも音としての刺激が正確に脳に入力されていない場合のことです。これは聴覚障害や難聴である可能性があります。
「聞いても意味がわからない」では、自閉症スペクトラムの症状のひとつである、意味理解の障害が原因かもしれません。「ようちえんいこう」が「幼稚園以降」「幼稚園行こう」が「用遅延移行」など、同じ言葉かけでも単語として認識できず、なんと言われているか分からなくなってしまいます。
「聞き取れない」は、話しかけたときに他に見えるものや聞こえる音に気を取られ、聞こえたことに対してのみ返事をしてしまっていることがあります。注意欠陥多動症(ADHD)などが原因として挙げられます。
どの症状に対しても共通することは、「ゆっくり、はっきり、区切って、顔を見て」話すことが大切です。加えて、身振りや指差しもつけることにより、視覚的な注目を集めることができ、聞き取れなくても「このことを言われているんだ」という理解につながります。
そして、インプットがなければアウトプットに繋がりません。言葉の発達は、言語の表出よりも理解が先というのが発達の領域では通説となっています。
たとえば植物に水をあげたい場合はジョウロに水を溜めます。ジョウロに水が溜まらないと十分な量の水は出ません。言葉の発達も同様で、言葉の理解が蓄積されなければ話す言葉はバリエーションが少なく、同じ言葉の繰り返しになってしまいます。