歯ブラシ1本でできる“究極の自己投資”…意外と知らない「歯磨き」の新常識【歯科医師が解説】

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歯ブラシ1本でできる“究極の自己投資”…意外と知らない「歯磨き」の新常識【歯科医師が解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

あなたの歯は綺麗に磨くことができているでしょうか? 「1日3回磨いているから大丈夫!」という人であっても、「磨いている」のと「磨けている」のでは意味がまったく違います。歯ブラシのスタートポジションや動かし方、よく磨ける歯ブラシの特徴、歯垢のチェック方法…。意外に難しい「歯磨き」について、吉田歯科診療室デンタルメンテナンスクリニック代表・吉田格氏が解説します。

鏡を見ながら歯磨きしてみよう

発展途上国に行くと、街頭で髪の毛を切っている光景をよく見かけるそうです。どんな国に行っても、床屋さんは必ずあるのです。

 

しかし髪は切らなくても死にません。邪魔なら自分で切ればいいのに、なぜわざわざお金を払ってまでして、他人に切ってもらうのでしょう?

 

それはうまくいかない、つまりかっこ悪くなるからだと思います。

 

目は顔にあるので、頭部を直接見ることはできません。だからどう動かせばいいのか知りようがありません。

 

しかし私たちは良いものを持っています。それは鏡です。鏡を使えば、かなりいろいろなことが自力でできるようになります。

 

女性の中に、鏡を見ないで口紅を塗ったりアイメイクをしたりする人はいませんよね。だから、お口の中も同様です。

 

ということで、歯ブラシのチェックに鏡は必須です。さあ、さっそく鏡の前に行って練習してみましょう!

歯ブラシのスタートポジションを探そう

■歯磨きで狙う「3つのポイント」

私はスポーツジムに通っているのですが、洗面所で歯を磨いている人をよく見かけます。するとほとんどの人が間違った磨き方をしていることに気が付きます。

 

男性は歯ブラシを元気よく横にガシャガシャ動かしている人が目立ちます。力を入れればキレイになると思っているのか、本人は磨けているつもりでしょうが、これはただの自己満足、肝心な部分はもれなくジャンプしています。

 

歯磨きで狙うポイントは、凹凸がある歯の凹の部分、すなわち「歯と歯の間」と「歯と歯肉の間」そして「歯の噛み合わせ面の溝」の3つです。まずそこに歯ブラシの毛先が入っていなければなりません。

 

歯磨きとは平面を磨くわけではないので力は不要、テクニック勝負の世界です。力強く磨くことは百害しかありません。

 

■歯ブラシの「スタートポジション」を決める

たとえば奥歯の側面を磨くとき、口に入れたあなたの歯ブラシは、どのように当たっているでしょう。

 

ポイントは「歯と歯の間に毛先が挿入されている」ことです(写真1)。ここがスタートポジション(起点)となり、歯ブラシを動かして初めてプラークが除去できます。

 

歯ブラシの毛先が「歯と歯の間」に挿入されている状態。ここがスタートポジションになります。
[写真1]歯ブラシのスタートポジション 歯ブラシの毛先が「歯と歯の間」に挿入されている状態。ここがスタートポジションになります。

 

理屈は誰にでもわかると思いますが、私たちが初診で診てきた患者さんで、最初からこれができていた人は一人もおられません。それもそのはずで、世の中ではこのような歯ブラシ指導がほとんどされていないからです。

 

私たちはいつも患者さんに「とにかくスタートポジションが大切」と説明しています。これがずれていては、その後どう歯ブラシを動かしても歯垢が取れるはずがありません。これは電動歯ブラシでも同じです。

 

そしてこの位置で「いいな」と思ってから初めて歯ブラシを動かせば良いわけです。

 

■毛先が歯と歯の間を通過するように動かす

では、どう動かすかです。

 

いろいろな考え方があるのですが、私たちはまず、歯と歯の間を毛束が通過するようにお伝えします。

 

上の歯では上から下に(写真2の赤い矢印)・下の歯は下から上に(写真2の青い矢印)動かすように歯ブラシの柄を軸に回転させます。これで歯と歯の間のプラークが除去できます。

 

毛束が上の歯は上から下に(赤い矢印)・下の歯は下から上に(青い矢印)、歯間を通過するように動かす
[写真2]歯ブラシの動かし方 毛束が上の歯は上から下に(赤い矢印)・下の歯は下から上に(青い矢印)、歯間を通過するように動かす

 

その後は歯と歯肉の間を磨くなどの工程を辿るわけですが、それらを上下左右前後とまんべんなく磨き切るのは、そこそこ練習をしないとできません。もちろん自己流で会得できるものではありません。

 

詳しくはとてもここには書き切れませんので、ぜひ以下をご参照ください。

 

【動画2】地味に重要 歯ブラシのキホン(※閲覧サイトによっては表示されない場合があります。)

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※本記事は、オンライン診療対応クリニック/病院の検索サイト『イシャチョク』掲載の記事を転載したものです。