疎遠な親の死…相続放棄後に「生命保険の受取人」と判明の子、保険金は受け取れるか【司法書士が解説】 (※写真はイメージです/PIXTA)

音信不通で資産状況不明の親が亡くなり、相続放棄をしたものの、子どもである自分を受取人として生命保険をかけていたことが発覚――。すでに相続放棄の手続きが完了している場合、保険金を受け取ることはできるのでしょうか。多数の相続問題の解決の実績を持つ司法書士の近藤崇氏が解説します。

相続放棄手続き完了後、自分が受取人の生命保険が判明

 【相談内容】 

 

横浜市内に住む父親が亡くなり、相続が発生しました。

 

両親は私たち子どもが幼いころに離婚したこともあり、父親とは長年疎遠なままでした。

 

父親の生活状況がまったく分からないことから、子どもたちは全員、司法書士に相続放棄の手続きを依頼しましたが、父は長女である私だけに、わずかばかりの生命保険金をかけてくれていたようです。

 

私はすでに相続放棄をして家庭裁判所で認められていますが、この生命保険金を受領してもいいのでしょうか。保険金を受領したことにより、相続放棄が取り消されたりすることはありませんか。

相続放棄しても、生命保険を受け取れるケースが大半

 【回 答】 

 

結論から申し上げると、相続放棄をした場合でも、大半の場合は生命保険金を受領することができます。

 

相続放棄をした場合、被相続人の相続財産や債務を一切引き継ぎません。

 

反対解釈として、受取人の固有財産である生命保険金は別個のものとなります。

 

よって、相続を放棄した場合でも、死亡保険金は民法上の本来の相続財産とはいえないため、被相続人の死亡を原因とする死亡保険金は受け取ることができます。

 

ただし、保険の商品により、または契約後の相続の発生などにより、被相続人自身が受取人となってしまっている場合や、保険の商品により相続財産とみなされることもあります。

 

個別具体的には、契約引き受けの保険会社との確認などが必要でしょう。

 

なお、相続税の計算では、死亡保険金の非課税規定があります。この限度としては「課税限度額は500万円×法定相続人の数」ですが、この非課税規定が受けられるのは相続人のみであり、相続の放棄をした者が受領した生命保険金については、相続税の非課税規定の規定を受けることはできません(※相続税法第12条第1項第5号)。

 

 

近藤 崇
司法書士法人近藤事務所 代表司法書士

 

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司法書士法人近藤事務所 代表司法書士

司法書士法人近藤事務所ウェブサイト:http://www.yokohama-isan.com/
孤独死110番:http://www.yokohama-isan.com/kodokushi

横浜市出身。横浜国立大学経営学部卒業。平成26年横浜市で司法書士事務所開設。平成30年に司法書士法人近藤事務所に法人化。

取扱い業務は相続全般、ベンチャー企業の商業登記法務など。相続分野では「孤独死」や「独居死」などで、空き家となってしまう不動産の取扱いが年々増加している事から「孤独死110番」を開設し、相談にあたっている。

著者紹介

連載現場第一主義の司法書士がレクチャーする「相続まめ知識」

本記事は、司法書士法人 近藤事務所が運営するサイトに掲載された相談事例を転載・再編集したものです。

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