自動車や電化製品などでよく耳にする「下取り」。古い製品を買い取ってもらい、新品を安く手に入れるしくみです。保険にも「転換」という下取りシステムがあり、保険会社の営業はしきりに「新しい保険にしましょう」と、転換を勧めてきます。しかし、保険のプロである国際保険総合研究所所長の三田村京氏は「転換をして内容がよくなった保険は1件もみたことがない」といいます。本記事では、生命保険各社の主な「ダメ保険」と「転換」が大きな問題を孕む理由について、三田村氏が警告します。

今も昔も変わらない…保険の質を決める「3要素」

だから、1952年(昭和27年)以降に契約した保険([前掲図表1]を参照していただきたい)を、現在の低い予定利率0.25パーセントの契約に「転換」させれば、ほとんどの会社は万々歳なのである。契約者の損失など、知ったこっちゃないのだ。

 

こんな方式で「転換」をされたのに、あなたは計算機で確かめもせず、「新しい保険になった! 新しいのだから、きっと内容も良くなっているだろう」と言って、安心しているのですか? 生命保険は、基本的に「新しい・古い」ということは絶対にない。

 

保険の質、昔も今も、次の要素で決まるのだ。

 

・基本保険と特約をどう組み合わせるか

・保障の幅をどのように広げるか(細かいテクニック)

・運用をどのように盛り込むか

 

これらに尽きる。

 

保険契約を悪くする新しいものが生まれるとすれば、それは基本部分ではなく、ほとんどが特約部分に関する細かいテクニックなのだ。

 

これまで数えきれないほど多くの保険相談を受けてきたが、「転換」をして内容が良くなった保険を、筆者は1件も見たことがない、

 

あなたの今の保険が、「転換」を(それも何回も)してカモにされてきた契約でなければ、と筆者は願う。

 

あなたの場合は、どうだっただろうか、思い返してみてはいかがだろうか。

 

 

三田村 京

国際保険総合研究所

所長

 

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※本記事は三田村京氏の著書『良い保険ダメ保険の見分け方』より一部を抜粋・再編集したものです。
※記事化にあたり、保険会社および保険商品名を伏せています(書籍には具体名の記載あり)。

良い保険ダメ保険の見分け方[第5版]

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三田村 京

自由国民社

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