(※写真はイメージです/PIXTA)

株式投資は、100戦錬磨のプロと一般投資家が同じ土俵で戦わなければならない、非常に厳しい世界です。圧倒的な情報量と経験値を持つプロたちと一般投資家では、力の差は歴然なわけですが、じつはプロたちがあまり踏み込んでこない「一般投資家が勝ちやすい領域」があるのです。経済評論家の塚崎公義氏が解説します。

長期投資でも小型株にはメリットあり

次の決算のみならず、10年後の決算を予想するうえでも、地元にいるメリットはあるかもしれません。店主の評判等々を知っていれば、長期的に企業が利益を稼ぎ続けることが可能か否かを判断する重要な情報となり得るからです。

 

あるいは、地元のレストランチェーンが株主優待券を発行しているなら、それを頻繁に利用できる地元の投資家にとっては投資の大きなメリットといえるかもしれません。

 

小型株のメリットは、地元企業でなくても享受し得るでしょう。それは、大型株と比べるとハイリスク・ハイリターンだからです。一般に大企業のほうが中小企業よりも倒産する確率は低いでしょう。そうであれば、中小企業の株のほうが紙屑になる確率が高いわけですから、高いリターンがなければ臆病な投資家たちは投資しないというわけです。

 

ちなみに、ここでハイリスク・ハイリターンというのは、リスクが大きいなら儲けの期待値が大きいという意味です。リスクが2倍なら成功したときの儲けも2倍という意味ではなく、リスクが2倍なら成功したときの儲けは2倍以上である、といったイメージですね。

 

もっとも、倒産リスクが高いので、多くの銘柄に少しずつ投資する、といった工夫は必要かもしれませんね。

「売りたいときに売れないリスク」には要注意!

小型株のリスクは、倒産の可能性が高いことだけではありません。「売れない可能性」にも注意が必要です。小型株は、取引量が少ないので、売りたい時に売れるとは限りません。とくに、株式相場が全体として弱いときには、買い注文が引っ込んでしまい、皆が売り注文を出すのに買い手が付かず、ストップ安となったり、取引が成立しなかったりするわけです。

 

そんなときは、売られすぎですから無理をして売らないほうがよい場合が多いのですが、資金繰りに困って現金が必要だ、といったときには困ったことになりかねません。

 

まあ、そもそも株が売れないと資金繰りに困る、というほど株式投資をすること自体がどうかと思いますし、そういう人は小型株より大型株に投資すべきだと思いますが…。

 

本稿は以上ですが、投資は自己責任でお願いします。なお、本稿は筆者の個人的見解です。また、本稿はわかりやすさを重視しているため、細部が厳密でない場合があり得ます。

 

筆者への取材、講演、原稿等のご相談は「幻冬舎ゴールドオンライン事務局」までお願いします。「幻冬舎ゴールドオンライン」トップページの下にある「お問い合わせ」からご連絡ください。

 

 

塚崎 公義
経済評論家

 

【関連記事】

税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】

 

恐ろしい…銀行が「100万円を定期預金しませんか」と言うワケ

 

親が「総額3,000万円」を子・孫の口座にこっそり貯金…家族も知らないのに「税務署」には“バレる”ワケ【税理士が解説】

 

「儲かるなら自分がやれば?」と投資セミナーで質問すると

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録
会員向けセミナーの一覧