「虐待」や「差別」が増加…新型コロナ発生から3年、高まる「メンタルケア」の重要性 (※写真はイメージです/PIXTA)

アメリカ、ダナ・ファーバー癌研究所の郭悠氏は、自身の体調はもちろんのこと、子供たちのメンタルケアにも気を配ることが大事だといいます。新型コロナウイルスの長期化により生じるさまざまな弊害について、どのように対処すべきか、みていきましょう。

恐ろしい…パンデミックで増加した「虐待」「差別」

大人からの「虐待」や「差別」が増加

なかには家庭での不安を感じている生徒もおり、29%の生徒の親や同居の大人が失職しており、55%がこうした大人から精神的虐待を受け、11%が身体的虐待を受けた経験を持っています(前述のCDC調査)。

 

また、新型コロナパンデミックによりRacismを感じたと答える生徒が36%から64%(アジア系)、55%(アフリカ系)、54%(他民族)に増えています。CDCはRacismを受け入れるような生徒は集中力、記憶力、決断力などのメンタルヘルスに問題があったり、パンデミックで他者との交流の欠如がみられたと報告しています。

 

反対に学校で他の生徒や大人との交流があった場合、悲壮感や希望喪失(35% vs 53%)、自殺願望(14% vs 26%)、自殺企図(6% vs 12%)が2/3から1/2に低下したことが分かっています。

 

以下のようなうつ症状に早めに気づき、周囲との関わりを保つことが大切です。

 

・常に抱く悲壮感、不安

・趣味などをしなくなる

・イライラしやすく、落ち着きがなくなる

・寝つきが悪くなったり、途中で起きてしまう

・早く起きてしまったり、朝起きられなくなる

・食べ過ぎたり、食欲がなくなったりする

・体の痛みや頭痛、腹部症状を訴える

・集中力、記憶力、決断力が低下する

・疲れやすくなる

・罪悪感、無価値、無力感に襲われる

・自殺や自傷を考える

 

以上、Long COVID、MIS、メンタルヘルスについてご紹介しましたが、大人と子供で症状や原因に共通なものも違っているものもあります。

 

これらの症状を知っておくことで、もしものときの備えになります。特に多感な時期を迎えている子供たちのメンタルヘルスは、この新型コロナパンデミックにより学校に行かれなくなるなど少なからず影響を受けています。

 

我々大人は自分たちの健康に注意しつつ、子供たちの変化にも気を配ることが大事ではないでしょうか。

 

 

郭 悠

ダナ・ファーバー癌研究所

 

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ダナ・ファーバー癌研究所 研究員

近畿大学医学部卒業、熊本大学大学院 エイズ制圧のためのトランスレーショナル研究者育成コース卒業。初期研修終了後、HIV・膠原病診療に携わり、HIVの抗体研究で医学博士を取得。その後、ワクチン開発を目指したHIV・新型コロナウィルスの中和抗体研究をしながら現在に至る。また、一般内科医として診療にあたり臨床での現状やニーズを意識しながら、臨床応用を目標とした免疫学、ウィルス学研究を心掛けている。「難しいことを難しく言うのは簡単だが、難しいことを簡単に言うのは難しい。」がモットー。

著者紹介

連載現役医師が解説!様々な「カラダの不調」への対処法

※本記事は、オンライン診療対応クリニック/病院の検索サイト『イシャチョク』掲載の記事を転載したものです。

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