(※写真はイメージです/PIXTA)

あなたには、「自分は無理だ」「なんてダメなんだ」などと、自分を極端に卑下する癖はありませんか。このような自己否定を繰り返していては、いつまでたっても自己肯定感や幸福感は低いまま。自己否定から抜け出すにはどうすればいいでしょうか。エグゼクティブコーチの大平信孝氏が著書『部下は動かすな。』(すばる舎)で解説します。

「ダメな自分」でも受け止める方法

■自己肯定感を上げる3ステップ

 

私は、自己肯定感を上げるためには「3ステップ」が必要と伝えています。

 

3ステップとは、自己否定→自己受容→自己肯定です。

 

自己否定(自分は無理だ、ダメだ)の状態から、自己受容(できてもできなくても自分を受け入れる)を経て、自己肯定(自分はできる)の状態へ。自己否定している人が、いきなり自己肯定感を高めることは難しいです。

 

だから、まず「自己受容」が本当に大事です。

 

そうはいっても、

 

「これまで、ずっと自分を責めてきた」
「これまでずっと頭の声だけに従ってきた」

 

という状況だとすぐには仲良くなれないものです。

 

私自身、その壁を乗り越えるのに、だいぶ回り道をしました。10年以上もがいていたときの課題の中心も、そこにありました。

 

自己受容できるようになるには、いいこともよくないこともまず、受け入れること。自分のインナートークが、ポジティブでもネガティブでも、そのまま「そうなんだ」と受け止める癖をつけましょう。

 

これができるようになると、上司の役割をまっとうすることも、人間関係もだいぶラクになります。

 

そして、自己受容と他者受容は比例します。

 

自分のよい部分、よくない部分をそのまま受け入れられる人ほど、他人のよい部分だけでなく、よくない部分もニュートラルに受け入れられるようになります。

 

たとえば、早起きするつもりだったのに、寝坊してしまった自分に苛立ったのなら、「そうか、寝坊した自分に腹が立ったんだね」と一度受け止めるのです。

 

部下の仕事ぶりを見て、「遅い!」と内心思ったのなら、「そうなんだ、部下の仕事ぶりを見て、『遅い!』と思ったんだね」と一度、そのまま受け止めます。

 

電車に乗っていて、急に後ろからドンと押されて「なんだよっ」と内心ムカッとしたのなら、「そうなんだ。ムカッとしたんだ」とそのまま受け止めます。

 

これが、自分と仲良くなる入り口、自己受容の入門編のひとつです。ぜひお試しください。

 

私は「自分と仲良くなる」方法を実践し、劇的に変わることができました。

 

だからこそ、ひとりでも多くの方に、「自分と仲良くなる」という素晴らしい体験、そしてその効果を味わってほしいのです。

 

まずはあなた自身が「自分は、本当は何がしたい?」を気持ちよく語れるように、もうひとりのあなたが自分自身を認め、応援する必要があります。

 

「あなたなら、できるよ」
「少しずつ成長しているよ」
「ずっと応援しているよ」

 

そうやって、自分に対して、常にもうひとりの自分がOKを出せる。

 

それが、「自分と仲良くなる」ということなのです。

 

大平信孝
株式会社アンカリング・イノベーション代表取締役

 

 

※本連載は、大平信孝氏の書籍『部下は動かすな。』(すばる舎)から一部を抜粋し、再編集したものです。

部下は動かすな。

部下は動かすな。

大平 信孝

すばる舎

「部下が動いてくれない」「部下が一向に成長しない」「怒っても褒めてもうまくいかない」「チームが全然まとまらない」「リーダーとしての自信がない」… このような悩みを抱えるリーダーのあなたは、なんとかして部下・チ…

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