(※写真はイメージです/PIXTA)

近年、「老化」とは、遺伝子を取り巻く環境要因(エピゲノム)が劣化して起こる現象であることが分かってきました。つまり、エピゲノムがどのような影響を受けているのかを明らかにし、劣化しないようにコントロールできれば、老化はある程度コントロールできるということです。老化のコントロールは慢性疾患の発症リスクを低減するカギでもあります。今回は、エピゲノムがどのように調節・維持されているのか、劣化を防ぐためにはどうすればいいのかを見ていきましょう。※本稿は、小西統合医療内科院長・小西康弘医師並びに株式会社イームス代表取締役社長・藤井祐介氏との共同執筆によるものです。

ただし「ヒトに有効かどうか」は研究中のものも多い

以上、サーチュイン遺伝子の働きと、その働きを高めるために有用であると考えられることについて説明してきました。そのためには、ホルミシスの作用が重要であることも分かっていただけたと思います。

 

ただこれらの研究結果は動物実験レベルでのことも多く、本当にヒトが長生きするためにはどういう条件を満たすことが一番重要なのかについては、まだ分かっていないことも多いということは知っておく必要があります。実験動物などと比べるとヒトの寿命自体が長いので、その寿命が伸びたかどうかを確かめることが非常に困難なためです。

 

では、視点を変えて、長寿な人はどのような条件を満たしているのかを知ることは、有力な参考になるかもしれません。次回は、センテナリアンと呼ばれる100歳長寿者の研究について見ていくことにしましょう。

 

 

小西 康弘

医療法人全人会 小西統合医療内科 院長

総合内科専門医、医学博士

 

藤井 祐介

株式会社イームス 代表取締役社長

メタジェニックス株式会社 取締役

株式会社MSS 製品開発最高責任者

 

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