コロナ禍で「都心離れ」はあまりに的外れだと言える理由 ※画像はイメージです/PIXTA

2021年、東京都の転入超過数はマイナス5,433人となり、人口減を記録しました。そこで展開されているのは「大異変」、そして「都心離れ」という論調です。東京で一体何が起きているのか。みていきましょう。

「東京都で人口減」は本当に歴史的なことなのか?

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このように、今回記録した東京都心における人口減。大きく報道されたこと、またこの流れはしばらく変わることはないだろうという専門家の主張もあり、まるで歴史的な出来事として取り上げられました。

 

しかし本当にそうなのでしょうか。

 

前出、総務省の調査をさかのぼることのできる1954年から見ていくと、東京都の転出超過は今回が初めてではないことがわかります。

 

1954年から1966年、ちょうど日本が高度成長期にあり、都心一極集中が現在以上に問題になっていたころ、東京都では転入超過を記録し、特に1950年代は年間20万人を超えていました。

 

しかし大気汚染など都心の環境悪化により、郊外へと向かう人々の流れが大きくなり、1967年に転出超過を記録。1973年には17万人を超える人々が東京都を離れました。以降、1985年に一時転入超過になるものの、1996年まで転出超過を記録していたのです。

 

1990年代後半からは都心回帰の流れが強くなります。国土交通省による『国土交通白書』によると、地価下落により大規模なマンションなどの建設が進んだことで、20代後半から30代が都内にとどまり、また20代後半から30代にかけて新たに東京都に流入する人口が増えたことが起因しているといいます。

 

また同時期、日本は不良債権問題などで、経済が大きく低迷。ファミリー層においては片働きだけでは不十分で、共働きが大きく増えた時期でもあります。それにより世帯収入は増加し、より高額の住宅でも検討できる世帯が増えました。買うなら利便性のいい都心のマンションを……そう考える人たちが増加したのです。

 

出所:総務省『住民基本台帳人口移動報告』
[図表2]東京都の転入数-転出数の推移  出所:総務省『住民基本台帳人口移動報告』

 

このようにみていくと、東京都の転出超過は歴史的なことではなく、コロナ禍によるテレワークの増加と不動産価格の高騰が引き起こしたもので、なんら珍しいことではないといえるでしょう。

 

東京都の人口減により、「今後は郊外の時代」「都心の優位性の終焉」などという論調もありますが、あまりに早計です。

 

未知なるウイルスを前に、行動を制限され、都心部がかつてないほど閑散とした2020年。誰もが「東京にいる必要はなくなった」と考えたことでしょう。それでも実際に東京を離れた人はわずかでした。

 

また東京から本社を移した企業が大きく取り上げられたことから、まるでそれが大きな流れのように錯覚を覚えました。しかし、それが局地的な出来事であったことは、多くの人がまた都心にある会社に出勤をするようになった事実からも明らかです。

 

さらに長期的にみれば、人口減少が加速していく日本。総人口は2026年に1億2,000万人を割り、2048年には1億人を割り、9,913万人に。2060年には、8,674万人になると推計されています。

 

そのようななか、人口は郊外へと広がっていくのではなく、利便性の高いところにコンパクトにまとまっていきます。地方の財政は厳しく、そうならないと、インフラなど維持できなくなるからです。それは首都圏でも同じです。

 

これからも続くであろう、東京一極集中。様々な問題を抱えながらも解消されないのは、結局、首都・東京の優位性は絶対的なものであることの裏返しといえそうです。

 

 

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タマホーム株式会社 パワーオフィスメント部 

◆2012年
住居系サブリース会社のパイオニアにて
PM業務(督促、リーシング、クレーム対応、オーナー対応、賃貸仲介)に従事する。
◆2016年
事業系不動産の区分販売会社のパイオニアにて
自社ビル販売、紹介営業販売(金融機関)に従事する。
◆2018年
区分所有権販売事業の創部メンバーとして現在仕入れ・商品化・販売を提案中。

◆企業財務安定化に寄与するWEBメディア「CRE戦略ガイド」
https://cre-media.tamahome.jp/

著者紹介

連載企業財務安定化に寄与する「相続・事業承継/不動産投資戦略」

本連載は、タマホーム株式会社が運営する「CRE戦略ガイド」内の記事を転載・再編集したものです。

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