独立した子ども部屋はいつから、どう使う?
子育て家庭にとって、「子ども部屋」をどのように確保するかは気になるところです。将来的に子どもは増えるかもしれませんし、家の間取りの変更は部屋の模様替えをするほど気軽にとはいきません。
欧米などでは、かなり早い時期から一人部屋で寝かせることも多いですが、日本ではご家庭によってさまざまです。
「子どもがまだ小さく、一人の部屋はまだ必要ないのでは」と考える場合や、「将来的に必要になるかわからない」という場合は、主寝室などを広めにとっておき、必要になったら部屋を分けることを考えてもいいでしょう。変更を考える目安としては「この先10年」を単位に考えると判断しやすくなります。
また、きょうだいがいて、いずれはそれぞれの部屋として使うように用意しているなら、当面は“学寝分離”のスタイルを取り入れ、ひと部屋は勉強部屋、ひと部屋は寝室としてきょうだいで一緒に使い、受験の時期などが近づいたら、それぞれの部屋として使い分けてもいいでしょう。
子育てに役立つ間取り選びの3つのポイント
家事が楽になり、子育てにもプラスとなる間取りの工夫として3つのポイントを挙げてみましょう。
◎ランドリー
子育て世代は、どうしても洗濯物が多くなり、共働きのご家庭も多いことから家事の効率化・時短に配慮した間取りの工夫が求められます。
なかでも、「洗濯」における家事負担の軽減は重要なテーマとなります。
これまで洗面室というと、洗面台と洗濯機を一緒に置くのが一般的でした。しかし昨今、「家事が楽になる」と評判なのが、その2つを分けた「ランドリー」のスペースです。
お風呂の前に洗濯機を置き、その周辺に室内干しのハンガーを設けた上に、アイロンがけまでできるスペースを用意すると、洗って取り込むまでが一ヵ所で完結します。可能ならその脇に「ファミリークローク」を設けると、取り込んだ衣類をしまうことまでできるため、手間や負担がさらに減ります。
◎キッチン&ダイニング
「勉強部屋でなく、リビングなどで勉強をさせると成績がよくなる」というのは広く言われており、実践しているご家庭も多いようです。
そこに付け加えるなら、リビングよりもダイニングで子どもの宿題などをさせるのがおすすめです。リビングだと、どうしてもテレビをつけてしまったり、ほかのことに注意が向いてしまったりしがちですが、ダイニングなら親が食事の準備をしている間などに勉強をみてあげられます。
また、キッチンで「親子で一緒に料理をつくる」のも、よいコミュニケーションになるでしょう。あるいは、料理でも他の家事でも、ご夫婦や家族で協力している姿を日頃から見せると、そこに子どもも参加しやすくなり、家の手伝いも自然とできるようになります。
◎ロフト空間
屋根裏のロフト空間も、子育て世代にとってメリットが多く、だからこそ要望も多いスペースです。
子育て世代には、兜飾りやひな人形など季節に応じたアイテムがいろいろあるものです。ロフトは本来収納空間ですが、物をしまいやすく、取り出しやすいのが魅力です。地域にもよりますが、固定階段で上がれるようにすると、さらに使い勝手がよくなります。
屋根の勾配によって変化のある空間は“秘密基地”のようで、親子ともにワクワク感や冒険心を共有できる貴重な場所になるはずです。