※画像はイメージです/PIXTA

ある地方在住の投資家さんが、地元で比較的築浅の木造アパートを安く買いました。しかし、ひどい欠陥住宅でシロアリに食われていたそうです。業者との関係性を重視して、泣き寝入りしました。不動産売却実績4000件の新川義忠氏が著書『速く、高く、不安なく!トータルで収益を増やす“不動産売却”の極意』(ごま書房新社)で不動産売却のコツを解説します。

広島の投資家が四国の高松市の物件購入

▶「香川県在住の経営者さん」の「地元の投資物件」売却サポート例

香川県在住Eさん(60代)職業・自営業(経営者)
物件概要
物件所在地 香川県高松市/物件スペック 築35年、RC、合計30室:ファミリータイプ(2DK×20世帯以上)+ワンルーム(数室)購入時の価格・利回り 不明/売却時の価格・利回り 3億2600万円・12%弱所有期間 16年/売却年 2019年

 

地方でも賃貸需要が高く、収益物件の供給が少ないエリアであれば、売り物件が少なく、出ても低利回りということがあります。

 

例えば、平地の少ない広島市自体は、物件価格が高くて利回りが低いとされています。しかし、少し外れて周辺の市になると、地元的には急に価値が下落します。

 

これは東海地方も同じです。愛知県の特に名古屋市の物件は高額なため、愛知県の投資家さんは岐阜県や三重県といった隣県の高利回り物件を購入するケースが多いです。

 

このように地方在住の投資家さんが、自分の住むエリアとは別のエリアで投資を行うケースもあるのです。

 

また、こういった地元投資家さんが狙うような高利回りエリアを好む首都圏在住の投資家さんも多いです。つまり「地方物件だから誰にも見向きされない」ということはありません。

 

むしろ前述したように良い物件がなかなか出ない地方もあれば、その周辺の高利回りエリアでは、多くの投資家さんが狙っている場合もあるのです。

 

実際、今回のケースでは広島在住のサラリーマン投資家さんが四国の高松市の物件を買っています。

 

この方は面談をしているときに、「首都圏の物件に興味がある」と言っていたものの、よく聞くと「地元の物件も探している」という話だったので、この物件を紹介したところ気に入ってもらえました。売却時の入居率はほぼ満室、物件・管理状態も良好でした。

 

売主のEさんは、インターネットからの問い合わせでした。投資専門の業者を求めて当社へ相談に来られました。売却理由は、資産の入れ替えです。

 

所有物件は、敷地も建物も大きい、いわゆる高積算物件で銀行評価は高いタイプです。ただ、10年以上前に中古で購入し、建物も古くなったこともあり、この物件を売って新しい物件の購入をご希望でした。

 

査定金額は3億3000万円でしたが、少し指値が入り3億2600万円で売れました。売却時の利回りは12%弱です。

 

買主は、前述した通り、広島の40代のサラリーマン投資家さんで、ローンはご自身で開拓された地元の信金を利用しました。

 

地元である広島市は人気があって物件を買いづらく、高松市で高利回り物件が買えたことを大変喜んでいました。

 

新川 忠義
株式会社クリスティ代表取締役
富士企画株式会社代表取締役

 

 

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※本連載は新川義忠氏の著書『速く、高く、不安なく!トータルで収益を増やす“不動産売却”の極意』(ごま書房新社)の一部を抜粋し、再編集したものです。

速く、高く、不安なく!トータルで収益を増やす“不動産売却”の極意

速く、高く、不安なく!トータルで収益を増やす“不動産売却”の極意

新川 義忠

ごま書房新社

不動産投資において、「売却」は不可欠なものです。そもそも不動産投資には「家賃収入によるインカムゲイン」「売却時の利益、キャピタルゲイン」と2つの利益があります。 安く買って、高く売れば利益になりますが、10年前に…

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