(※写真はイメージです/PIXTA)

子どもは自分が他者に貢献していると感じられたとき、自分に価値があると感じることができます。親子関係でも子どもの貢献に着目し、積極的に評価してあげることだといいます。精神科医の和田秀樹氏が著書『アドラー流「自分から勉強する子」の親の言葉』(大和書房)で解説します。

子どもの「表現力」を家庭で鍛える方法

■欲しい物があったらプレゼンしてみて

 

これからの子どもに必要とされるスキルの一つがプレゼンテーション能力です。

 

自分の考えを恥ずかしがらずに言葉にして、明確に伝える能力を身につけるということです。

 

こういったスキルは自然に身につくものだと思うかもしれませんが、違います。

 

実は、「表現力」はトレーニングしだいでいくらでも伸ばすことは可能です。

 

アメリカの小学校では「ショー・アンド・テル(show and tell)」という授業があります。自分が宝物にしているおもちゃなどを自宅から持ってきて、クラスのみんなの前で「ここが素晴らしい」「××があるから好きだ」などと説明するのです。

 

アメリカ人にスピーチ力やプレゼン力があるように見えるのは、こうした訓練を幼いうちから積んでいるからです。結局は子どものころからの経験が得意不得意を分けているだけです。

 

もちろん日本の家庭でもプレゼンのトレーニングは可能です。テレビを見たり本を読んだりしてどんな感想を持ったのか、両親の前で話す習慣をつけるのもよいでしょう。内容を否定せずに耳を傾けていれば、子どもは表現することに自信を持つようになります。

 

何か欲しいものがあるとき、両親に対して要望があるときにもプレゼンテーションさせるのはよいと思います。

 

自分がどうしてほしいのか、その根拠となるものもきちんと説明して説得するようにさせます。その経験を通じて、今何が課題となっているのか、それをどうやって解決するのか、解決することでどうなるのかというストーリーで説得する力が身についてきます。

 

今後、大学入学試験に面接や小論文、集団討論、プレゼンテーションなどを課されるケースが増える可能性もあります。子どもの学力をはかる基準も、知識や技能から思考力、表現力などへと移行しつつあります。

 

表現する力は、子どもが社会を生き抜いていくための大きな武器になるのです。

 

和田 秀樹
和田秀樹こころと体のクリニック 院長

 

 

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