医師は高所得である一方、「退職金はナシ」というケースが少なくありません。たとえもらえたとしても僅かな額です。さらに、引退後の年金も雀の涙ほどの金額であり、生活水準を落とさずに“豊かな生活”を続けることは、けっして簡単なことではありません。そこで、生活水準を落とさずに老後も“豊かな生活”を過ごすためにはどうすればよいか、みていきましょう。

支出を減らせる…医師「だからこそ」可能な税金対策

医師は収入が高い分、税金も高額です。節税できれば支出が減りますから、その分貯蓄に回すこともできます。

 

基本となる配偶者控除や扶養控除は、勤務医の方であれば勤務先の年末調整で控除を受けられます。

 

注意する必要があるのは医療費控除です。医療費控除は、自身または生計を一にする親族のために、一定以上の医療費を支払った場合に受けられますが、自身で確定申告しなければなりません。

 

特に、勤務医におすすめしたい制度が特定支出控除です。

 

そもそも自営業の人は仕事に関連する支出を経費として計上することにより節税が可能です。一方、会社等に勤務している場合、経費計上による節税はできません。これでは不公平であるため、会社等に勤務している人が、たとえば下記の費用を支払ったとき、所得からの控除が認めてられています。

 

1.通勤費

2.職務上の旅費

3.研修費

4.資格取得費

5.転居費

6.研修費

7.資格取得費

8.図書費

9.衣服費

 

これらの金額がその年の給与所得控除額の2分の1を超える場合は控除が認められます。

 

収入が850万円を超える方の給与所得控除額は195万円ですから、2分の1は97万5,000円です。これより多額の出費があれば確定申告で特定支出控除を受けることが可能です。

 

医師の方は老後の資金として退職金があてにできないため、投資や年金・節税などの手法を効果的に使い、今からしっかり準備する必要があります。

 

引退後の豊かな生活を実現するために、まずは情報収集から始めてみましょう。

 

 

Medical LIVES/シャープファイナンス
 

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本記事は、「医療と生きる人々が、生の情報で繋がる」をコンセプトにシャープファイナンス株式会社が運営する医療プラットフォーム『Medical LIVES』のコラムより、一部編集のうえ転載したものです。