中古マンションのリノベーション物件を区分で購入する場合、室内は当然新しくキレイになっていますが、建物の外観は基本的にそのままです。中古不動産に投資する場合、外観はどの程度重視するべきなのか、また外観をチェックする場合、どのようなところをチェックすべきか、解説していきます。
中古の区分マンション投資…内観はキレイだが、外観はどれほど重視すべきか?

第一印象は借り手の評価を大きく左右

マンションを借りようとして実際に物件を見に行くと、最初に目に入るのは建物の外観です。初対面の人も見た目の第一印象が大切なように、マンションも見た目の印象は重要となります。

 

しかし、住人の退居や入居の都度、マンションの外観までリフォームするわけにはいきません。そのため、築年数が古くなればなるほど、経年による見た目の変化は免れません。

 

新築物件のようにはいかないわけですが、悪い印象にならないためには、何をすればいいのでしょうか。また、入居者はどんな観点で建物を見ているのでしょうか。それを知ったうえで物件選びをすれば、外観(ルックス)で損をするリスクを軽減できます。

マンションの外観を重視すべき理由

不動産投資の観点からマンションの外観を重視するべき理由は、大きく2つあります。どちらも不動産投資の成否に深く関わることなので、しっかり留意しておきましょう。

 

買い手が見つかる可能性が高くなる

不動産投資では、所有物件をいつか売却するときがきます。最後は自分で住むと決めている場合はその限りではありませんが、賃貸経営のために購入した物件がその役目を終えたら、次にあるのは売却です。売却を完了してトータルの収支が決まるので、売却でも失敗するわけにはいきません。

 

どんな売買交渉においても、買い手候補はマンション物件の見学に来るケースがあります。入居者がいる場合は内覧ができない分、外観に目が留まることが多いです。そのときに古ぼけた外観であったり、破損箇所が放置されたままになっている外観だとしたら、買い手候補はどんな印象をもつでしょうか。

 

マンションの外観で損をしてしまっては、せっかく内装をきれいにしていても買い手が付きにくくなる可能性大です。賃貸物件を探している人向けのポータルサイトには、「写真から探せる賃貸物件」と銘打って外観で比較検討ができるコンテンツ も用意されています。

 

それほど外観は重要なものであり、入居者探しだけでなく買い手探しにおいても同様です。

 

高値で売却できる可能性が高くなる

売却の成功は、不動産投資の成功を意味します。逆に売却に失敗してしまうとそれまで獲得してきた家賃収入の利益分を吹き飛ばしてしまい、最悪の場合はトータル収支がマイナスになってしまうこともあります。不動産投資における売却はとても重要なプロセスです。

 

マンションの外観は、単に見た目に美しいかどうかだけではなく、そのマンションの管理状態や治安も如実に示しています。破損箇所が放置されていたり、共用部分に私物が散乱しているようなマンションは、どんな住環境なのか自ずと想像がつきます。次にそれを買おうとしている人に好印象を与えないことは言うまでもありません。

 

マンションの外観が美しく保たれている物件は管理状態がよく、入居者の民度も高いと判断できる材料になります。それゆえに価格交渉が有利になり、高値で売却できる可能性につながります。