(※写真はイメージです/PIXTA)

日本は生命保険大国で、大半の日本人が生命保険で資産形成をしています。老後資産、相続対策、教育資金など、その目的は様々で、中にはとりあえずお金を貯めるために生命保険に加入している方もいるはずです。一方、生命保険は主な目的を表す内容が商品名になってはいるものの、複雑であるが故に、あまり生命保険商品の特徴を理解せずに生命保険料を支払っている方も多いのではないでしょうか。そこでここでは、資産形成の目的に合わせた生命保険の使い方について解説します。

もっとも誤った「生命保険の加入の仕方」

もっとも誤った生命保険の加入の仕方をしているのが「学資保険」です。

 

言わずもがな、学資保険は子供の教育資金の積み立てを目的として加入する生命保険です。一般的には子供が小さいうちに学資保険に加入し、大学の入学金や授業料を支払うため、高校を卒業したタイミングで満期保険金として受け取ることができます。

 

また学資保険の中には、中学や高校に入学するタイミングでお祝い金として配当を受け取れる学資保険もあります。

 

では、何が誤っているのでしょうか。学資保険の最大の誤りは「被保険者が子供であること」です。学資保険とはいえ生命保険であるため、その他の生命保険と同様「満期保険金受取人」と「死亡保険金受取人」を指定します。十中八九どちらも親になりますが、つまり学資保険とは子供が亡くなった場合に死亡保険金が受け取れる生命保険なのです。

 

加えて、教育資金を十分に確保できていた場合でも、満期になれば満期保険金を受け取ることになります。お祝い金は将来受け取ることができる満期保険金の一部が前倒しで受け取れるものに過ぎません。

 

教育資金を目的として生命保険で資産形成するのであれば、被保険者は一家の屋台骨である親が被保険者となるべきです。また、満期の設定のない生命保険とすることで生命保険金の受け取りを先延ばしにすることができ、先延ばしにすることで受け取れる生命保険金が多くなります。

 

学資保険という名前で親を被保険者とした生命保険商品はありませんが、親を被保険者として10年程度の短期払いの終身保険に加入することで、教育資金を目的として同じ効果の資産形成ができます。

生命保険には「柔軟性」を持たせる

生命保険は契約期間や支払い期間が長期になるものがほとんどです。また、一度その生命保険商品に加入したら最後、途中で契約内容を変更することはできません。

 

契約期間や支払い期間が長期になる生命保険だからこそ、生命保険に柔軟性を持たせる必要があります。収入や支出、家族の状況など長期間になればなるほど、変わっていくものです。その変化に生命保険を合わせていかなければ効果的に生命保険を活用できているとは言えません。

次ページ生命保険を効果的に使うため、まず「やめるべきこと」

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