「健康のため」のはずが歩行困難に…ランニングでのケガを防ぐ「たった1分」の予防法【専門医が解説】

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「健康のため」のはずが歩行困難に…ランニングでのケガを防ぐ「たった1分」の予防法【専門医が解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

健康のためにランニングを始めたら、走っている最中急に膝が痛くなった……ランナーにとって、このような経験はけっして珍しいものではありません。しかし、場合によっては歩行困難になってしまうリスクもあると、世田谷人工関節・脊椎クリニックの塗山正宏先生はいいます。本記事では、こうした「ランナー膝」の対処法と予防法について解説します。

ランナー膝を防ぐ!毎日たった1分間の「スクワット」

ランナー膝を予防するために大切なことは、下肢の筋力をつけることです。脚の筋肉がしっかり鍛えられていれば、膝を安定して支えられるようになり、膝の負担を減らすことができます。

 

膝の負担を減らすという観点からいえば、鍛えるべきは「大腿四頭筋」「ハムストリングス」などの大きな筋肉です。そのために最も効果的なのは、なんといってもスクワット。スクワットの素晴らしいところは、足の距離や角度を少し変えるだけで、効かせる筋肉を変えられるということです。

 

ここではランナー膝だけでなく、変形性膝関節症などの予防にも役立ち、若々しい膝関節を保つためのスクワットを3パターン紹介します。

 

1.脚の筋肉をバランスよく鍛える「定番のスクワット」

[図表2]定番のスクワット

 

(1)両足を肩幅くらいに広げ、つま先を前に向ける。
(2)両腕を胸の前でクロスする。
(3)背中をまっすぐにしたまま胸を張り、膝の高さまでゆっくりと重心を下げる。(4)ゆっくりともとの位置に戻る。

これを10〜15回繰り返す。

 

このスクワットは、大腿四頭筋・ハムストリングス・臀筋をバランスよく鍛えることができる定番のパターンです。膝がつま先より前に出ないように注意しましょう。

 

2.臀筋と内転筋に効く「ワイドスタンスのスクワット」

[図表3]ワイドスタンスのスクワット

 

(1)足の幅を肩幅よりも広めにして立ち、両腕を胸の前でクロスする。
(2)つま先はやや外側に向ける。
(3)太ももが床と並行になるまでゆっくり体を沈め、再びゆっくりともとの位置に戻る。

これを10〜15回繰り返す。

 

このスクワットは、臀筋や内転筋に効果があります。臀筋は走ったりジャンプをしたりするときに働く重要な筋肉で、内転筋は広い範囲で脚をサポートする役割を持っています。これらの筋肉を鍛えることは、膝痛の予防につながります。

 

3.下半身に高い負荷を与える「ブルガリアンスクワット」

[図表4]ブルガリアンスクワット

 

(1)イスの前に立ち、片足のつま先か甲をイスに乗せる。
(2)前に出ている足をゆっくりと折り曲げ、膝が90度程度のところでキープする。(3)曲げた膝をゆっくり伸ばしてもとの状態に戻る。

これを10〜15回繰り返し、反対の脚も同様に行う。

 

ブルガリアンスクワットのいいところは、足幅を変えることで効かせる部位を調整できるということです。足幅を広くすればハムストリングスや臀筋に、狭くすれば大腿四頭筋に効かせることができます。いろいろな足幅で試してみて、苦手な足幅で重点的に行ってみてください。

「ランナー膝」かもと思ったら…簡単な「対処法」

走っているときや走ったあとなどに膝の痛みが生じたら、まず安静を保つことです。それからアイシングをして、患部の炎症を抑えましょう。さらに、膝に負担をかける下り坂は避ける、芝生や土などの柔らかい地面を走る、走行距離を短くする、などランニング自体を見直す対策を取ることも大切です。

 

なにより大事なのは、早めに整形外科を受診すること。「ランナー膝は珍しい症状ではないから」といって放置すると痛みが慢性化し、その他の部位に痛みが生じたり、歩行が困難になったりすることもあります。

 

いったん痛みが治まっても、根本の原因がなくならなければ症状は繰り返されます。医師の指示をあおぎながらストレッチや筋力訓練を行い、筋力アップや柔軟性の向上をめざすことも大切です。

 

※筋力訓練を行う際の注意点
無理な運動はケガの原因になります。痛みや違和感がある場合はすぐに中止しましょう。

 

 

世田谷人工関節・脊椎クリニック

塗山 正宏

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※本記事は、オンライン診療対応クリニック/病院の検索サイト『イシャチョク』掲載の記事を転載したものです。