(※写真はイメージです/PIXTA)

口癖は、よく使えば物事はうまく進みやすくなりますが、悪く使っていると物事はマイナス方向に進みやすくなります。「言い訳」を意識して話さないようにするだけでも、あなたの思考パターンを変えることができます。エグゼクティブコーチの大平信孝氏が著書『部下は動かすな。』(すばる舎)で解説します。

「忙しい」と言わないだけでもいい

■やめるべき口癖②:「どうせ」

 

「どうせ」を使うと、部下に期待しなくなるので、失望したり怒ったりせずにすみます。その半面、部下を信頼して仕事を任せることが難しくなります。

 

上司が仕事を抱え込みすぎたり、必要以上に部下に細かく指示を出したりするので、部下は成長する機会を奪われてしまいます。さらに、部下に期待しないのと引き換えに、部下のやる気も著しく下げていきます。

 

「どうせ」の代わりに「どうせなら」を使いましょう。

 

「経験の浅い部下にはどうせ無理」というのが口癖になっているのであれば、「経験
の浅い部下に任せるなら、どうせなら、こうしてみよう」など、新たな提案やアイデ
アを出すきっかけにしてしまいましょう。

 

■やめるべき口癖③:「難しい」

 

「難しい」という言葉を使っておけば、うまくいかなかったときの保険になります。

 

また、難しいと事前に宣言しておけば、失敗しても、落ち込んだり傷ついたりせずにすみます。

 

失敗に対して寛容になれるのはいいのですが、行きすぎると「うまくいかなくても仕方ないよね」といった具合に、基準を下げてしまうことになります。それだけではなく、うまくいくための創意工夫や試行錯誤をしなくなったりします。

 

「難しい」の代わりに「もしできるとしたら」を使いましょう。

 

「この案件は難しい」というのが口癖になっているのであれば、「この案件が、もしうまくいくとしたら……」といった具合に、創意工夫や試行錯誤の余地がある捉え方をしましょう。

 

■やめるべき口癖④:「部下のことがよくわからない」

 

「わからない」は、思考停止、行動停止、責任放棄するためには都合のいいワードです。脳は未知のことを嫌うので、「わからない」と言った瞬間から、苦手事項になります。

 

仕事に差し障りがないのであれば、「あいつのことなんてわからないから、あまり関わらないようにしよう」「わからないことは、やらなくてもいい」という選択もあるでしょう。ですが、現実は、そう甘くはありません。

 

「わからない」の代わりに、「わからないからこそ」を使いましょう。

 

■やめるべき口癖⑤:「忙しい」

 

誰にでも1日24時間は与えられています。時間はあるのです。優先順位が不明確か、仕事を抱え込みすぎている、予定を詰め込みすぎているだけです。

 

「忙しい」という言葉は、使わないと決めるだけでもいいでしょう。

 

あえて言い換えるのであれば、「忙しくて楽しい」「忙しすぎて燃える」など、ポジティブな表現を意識しましょう。

 

口癖は、自分だけでなく、他人にも影響を与えます。悪い口癖であれば当然周りの士気やモチベーションを下げることになります。部下に動いてほしいと思っているのに、動けなくさせているのは自分の言動が原因かもしれません。


まずは自分の口癖を振り返ってみてください。

※本連載は、大平信孝氏の書籍『部下は動かすな。』(すばる舎)から一部を抜粋し、再編集したものです。

部下は動かすな。

部下は動かすな。

大平 信孝

すばる舎

「部下が動いてくれない」「部下が一向に成長しない」「怒っても褒めてもうまくいかない」「チームが全然まとまらない」「リーダーとしての自信がない」… このような悩みを抱えるリーダーのあなたは、なんとかして部下・チ…

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