(※写真はイメージです/PIXTA)

親が子どもに対して「これはまだ無理」「これはやめておいたほうがいい」などと限界を設けることで、子どもが得することは何一つとしてありません。基本的に安全が保証されている限りは、限界を設けず何でも挑戦させることが大切です。精神科医の和田秀樹氏の著書『アドラー流「自分から勉強する子」の親の言葉』(大和書房)で解説します。

反発する子への“間違った”対応

「どうして勉強しないといけないの? タレントの××は中学卒業だけどあんなに活躍しているじゃない」

 

子どもからこのような理屈を持ち出されたら、どう対応すべきでしょうか。子どもは勉強したくない言い訳として、例外的な事例を持ち出ち、親をやり込めようとすることがあります。

 

「生意気なことを言っていないで勉強しなさい!」
「子どものくせにわかったようなことを言うな!」
「お前の考えは間違っている!」

 

などとムキになって叱ったところで、子どもはやる気を持つことはありません。

 

アドラーは親が子どもと戦ってもよいことは何もないと語っています。

 

親が子どもを追い詰めると、子どもは親に反感を持つだけだからです。

 

この場合は冷静に言葉で現実を理解させるのがベストです。

 

「確かに中学卒業の学歴で活躍している人はいる。でも、それは例外中の例外だよね。活躍しているタレントの中で、中卒の人の割合はどれくらいかな?」

 

「もちろん中卒の人をバカにするつもりはないし、バカにしてはいけないよ。成功した中卒の人は、逆にすごい努力をしているのかもしれない。だから、あなたが例外中の例外に本当になれると思うんだったら、勉強以上に厳しい道を選べばいいんじゃないかな」

 

「大人の世界でも、出世している人は、みんな勉強熱心な人なんだよ。たとえばお客さんから『この商品について教えてください』と聞かれたときに、『勉強不足でわかりません』と答えたらどうなる? そんな人から商品を買いたいとは思わないよね? 会社の上司から『これについて説明してくれ』と言われたときに『詳しくはわかりません』では通用しないよね。勉強をして新しい知識を身につけておかないと、仕事はできないんだよ」

 

ムキになって子どもをやり込めたり、頭ごなしに叱ったりするのではなく、このように理路整然と社会の現実を伝えたほうがよいのではないでしょうか。

 

和田 秀樹
和田秀樹こころと体のクリニック 院長

 

 

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