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隆盛を極める米国成長株式の現在地

最初に、チャートをひとつお見せします。①2020年3月のパンデミック発生直後の株価安値と、②1998年9月のLTCM危機時の株価安値をそれぞれ100として重ねたものです。

 

[図表1]2000年当時(1998年9月の安値=100)と今回の米国成長株式(2020年3月の安値=100)
[図表1]2000年当時(1998年9月の安値=100)と今回の米国成長株式(2020年3月の安値=100)

 

「これが続くならば、どうすれば?」というアクション・プランが大事ですが、ここ数回強調しているとおり、ソリューションは分散投資です。

 

[図表2]に示すとおり、2000年当時は、さまざまな資産に分散投資をしていれば、成長株式の調整をカバーしてくれました。米国成長株式以外の幅広い資産を積み増すことを検討しましょう。

 

[図表2]2000年前後の主要な米国資産のピークと相場転換
[図表2]2000年前後の主要な米国資産のピークと相場転換

インフレの予測よりは、分散投資のほうが信頼できる

[図表1]を見ていると、米国成長株式が「そうなってしまう」ときのアクション・プランよりも、どちらかといえば、米国成長株式が「そうならないためには、どうなれば?」というほうが気になるかもしれません。

 

それは、インフレが落ち着いていくことです。

 

現在の状況をとてもシンプルに整理すれば、[図表3]のとおりです。すなわち、①インフレが鈍化すれば、利上げは穏やかになり、景気拡大や株価上昇の持続が期待されます。

 

反対に、②インフレが高止まりすれば、インフレが落ち着くまで引き締めが継続される可能性があり、引き締めが続けば、やがては株価が下落したり、失業率の上昇を招くでしょう。

 

金融市場のカギは「インフレ率が落ち着くかどうか」。FRBや多くのマーケットエコノミストが見込むように、今年の後半にかけて、インフレが落ち着けば、万事OK
[図表3]金融市場のカギは「インフレ率が落ち着くかどうか」。FRBや多くのマーケットエコノミストが見込むように、今年の後半にかけてインフレが落ち着けば、万事OK

 

ただし、多くの投資家にとっては幸いなことに、米連邦準備制度理事会(FRB)のみならず、多くのマーケットエコノミストたちは、インフレが落ち着いていくと見込んでいます。

 

[図表4]実際のCPIインフレ率(前年同月比)とマーケットエコノミストによる予想値
[図表4]実際のCPIインフレ率(前年同月比)とマーケットエコノミストによる予想値

 

筆者としては、「インフレが落ち着いていくかどうかは誰にもわかるはずがない」と考えているので、いまはどちらにも備えて、ポートフォリオの分散が重要と訴えています。

 

少し思い出すと、①インフレ率は、1970年代のように上昇が持続したこともあれば、2010年代のように上向かなかったこともあります。

 

他方で、②株式や国債のみならず、リートや商品、貴金属などを含む分散投資は(単一の資産や現預金に比べて)景気後退やバブルの崩壊を乗り越えてワークしてきたと言ってよいでしょう。

 

なかには、③「やがては株価下落・失業率上昇がくるなら、いま全部売却したい」と思う方がいらっしゃるかもしれません。

 

しかし、上で述べたように、A.インフレも引き締めもすぐに収束するかもしれませんし、B.(現預金の価値が目減りする恐れのある)「インフレがくるかもしれない」わけですし、C.資産運用から一度出たら、ふたたび戻ってくるのは(タイミングを含め)極めて難しいことです。

 

インフレ収束や景気後退の予想よりも、両方に賭ける分散投資のほうが信頼できるでしょう。

 

今回は「どうすればインフレが落ち着くのか」について、整理してみます。

 

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