タワマンといえば都心にそびえたち、富裕層が住んでいる……そのようなイメージが強いタワマンですが、最近は郊外型のものも増え、「こんなところにタワマン」といった状況。そんなタワマンを買う人たちは、入居後に大きな後悔を抱えることも多いのだとか。みていきましょう。
頑張って「郊外にタワマン」購入の会社員…「20年後に訪れる悲劇」

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郊外にタワマン、続々…誰が買っている?

JR常磐線と京成金町線が利用できる、葛飾区金町。東は江戸川を境に千葉県、北は中川の支流を境に埼玉県と隣接している街です。常磐線に乗り入れる東京メトロ千代田線を経由して東京都心へもダイレクトにアクセスできる利便性の高さが魅力ですが、古き良き下町情緒もまた魅力でした。

 

そんな街に2009年に誕生したのが41階建て複合型ビル「ヴィナシス金町」。ショッピングモール、図書館、クリニック、レジデンスが一体となったもので、いまや街のシンボル的存在です。

 

さらに駅北口エリアでは再開発が進行中。三菱地所と三菱地所レジデンス、三井不動産レジデンシャルによる「東金町一丁目西地区第一種市街地再開発事業」で、約 860戸・地上40階建のタワマンをはじめ、商業施設と業務施設、公益施設を一体で開発するプロジェクトです。2025年に商業棟が竣工するのを皮切りに、順次、開発が進められる予定です。

 

このように「タワマン」といえば、東京都心の臨海部を中心につくられ、富の象徴のようにいわれてきましたが、最近は、郊外型のタワマンが増加しています。

 

その多くが「再開発」。建物が密集しているエリアを、防災の観点から再開発することが決まり、そこに商業施設を伴ったタワマンをつくる、というのがひとつのパターン。特に地価の高い駅前では、採算性を考えて、より多くの戸数を販売したい……そんなディベロッパー側の思惑もあり、駅前の再開発にいまやタワマンはセットになった感があります。

 

郊外とはいえ、駅前という好立地ですから、マイホームを考える一般の会社員層としては羨望の的。立地に加え、タワマンというブランドから、周辺の物件よりは高値になりがちですが、最上階などを除けば「頑張れば買えるかも」という、なんとも微妙な価格帯。実際に購入する多くは、その街に所縁のある、一般のファミリー層だといいます。タワマンに住むのは富裕層というイメージは、そこにはありません。