(※写真はイメージです/PIXTA)

健康意識の高まりを受けて、趣味としてランニングを始めている人が増えています。しかしなかには、「走ると股関節が痛い」という悩みを抱えている人もいるのではないでしょうか。股関節痛は膝痛と並んで、ランナーを悩ませる大きなトラブルのひとつ。走ると股関節が痛くなるのはなぜでしょうか? 世田谷人工関節・脊椎クリニックの塗山正宏先生が解説します。

ランニング後、突然痛みが…どう対処すればいい?

走り終わったあと、股関節の周辺に痛みが生じた場合は、どうしたら良いのでしょうか。急性の痛みの場合は、保冷剤で冷やして痛みを取り除くのが鉄則です。

 

ただし、慢性的に痛みが継続する場合は、冷やすとかえって悪化することもあるので、その場合は早めに整形外科を受診しましょう。また、テーピングなどで痛む部分を固定して、動きを安定させるのも良いでしょう。

 

まずは、ランニングの頻度と量を見直そう

 

「痛みがある場合、走るのをやめたほうがいいの?」という質問をよく聞きます。特に、走ることが習慣化していて、「定期的に走らなければ気持ちが悪い」と感じるような人は、痛みを我慢してでも、つい走ってしまうかもしれません。

 

もし、股関節の周辺の筋肉が軽い炎症を起こしている程度なら、走る量や頻度さえ気をつければ、ランニングを継続しても構いません。普段より走る距離を短くしたり、ペースを落としたりして、股関節にかかる負荷を減らしながら、ランニングを継続しましょう。

 

ただし、走ったあとのケアをしっかりおこない、足をしっかり休ませることも忘れないようにしましょう。

 

足に合わないシューズは全身のトラブルの原因に

 

ぜひ、見直してほしいのが「シューズ」です。ランニングにおいてシューズは非常に大切な存在で、足に合わないシューズを履いてランニングすると、脚に負荷がかかるばかりか、腰痛や肩こりなど、全身のトラブルにつながることもあります。

 

ランニングで使用するシューズは、価格やデザイン、ブランド名などで選ぶのではなく、必ず試着して選ぶこと。特に大切なのは、クッション性が高いものを選ぶことです。クッション性が高ければ、足裏にかかる衝撃が吸収され、股関節への負荷が減少します。

 

また、ランニングのレベルによっても適切なシューズが変わってくるので、できればシューフィッターなどの専門家に選んでもらうことをおすすめします。

 

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※本記事は、オンライン診療対応クリニック/病院の検索サイト『イシャチョク』掲載の記事を転載したものです。

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