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スポーツや楽器演奏は「3歳から」が効果的
オリンピックに出場するようなアスリートや、世界的に活躍する楽器演奏者が「3歳から習い始めた」と言葉にするのをよく耳にします。
これは、脳科学的にもうなずけることで、3歳というのは、楽器演奏やスポーツをスタートするのに脳の発達がちょうどよい時期と考えられます。
たとえば運動機能でいうと、1歳を過ぎると歩けるようになり、3歳ごろまでに両足ジャンプやケンケンなどができるようになり、5歳ごろにはちょっとしたダンスも踊れるようになります。ダンス教室で複雑な動きを習うのであれば、基本的な「走る」「飛ぶ」動作ができるようになった3歳ごろが適当といえるのではないでしょうか。
楽器演奏であれば、手先の器用さを考えると歳くらいが適当であると同時に、「見る」「聞く」「演奏する」というマルチタスク、さらに楽譜を覚えるワーキングメモリも、3歳ごろであれば対応可能になるでしょう。
人間は何歳からでもチャレンジして、上達できる
3歳より遅くスタートしたら才能を輝かせることはできないのかと、残念に思うかもしれませんが、そのような心配はありません。あくまで、平均的な脳の発達と照らし合わせたときに、最適な時期というだけなのです。
人の脳には可塑性があり、何歳から何を初めても、必ず成長することがわかっています。たとえば60歳からピアノを始めても、上達のスピードは若いころに比べてゆっくりになるかもしれませんが、練習すれば必ず上達していきます。
ピアノを3歳から始めても、6歳から始めても本人の努力で上達しますし、楽しんで演奏することは可能です。子どもが「習いごとをしたい」と訴えてきたときには、年齢に関係なく検討してみるべきでしょう。
才能開花するには習い事が必須なのか?
こうした話を耳にすると、何が何でも習いごとをさせようとする保護者の方もいるのですが、子どもに「やる気」がないのであれば、無理にやらせる必要は無いかもしれません。
それでも、「この楽器の演奏をしてほしい」「このスポーツに親しんでほしい」などと、保護者が望むのでしたら、まずは保護者の方が、その事柄にチャレンジしてみてください。上手い下手は関係ありません。親が楽しんでいると、子どもはうらやましくて仕方なくなります。「やらせて!」といってくればしめたものです。
親子で楽しむようになると、子どもは「お母さんより、お父さんより上手になりたい」と頑張るようになるでしょう。
子どものやりたいことが見つからない場合は…
どんな習いごとをさせるのがいいかという質問を受けることもありますが、本人にやる気があるならどんなものでもよいでしょう。とはいえ、小学校入学前の子どもが自発的に「これをやりたい」といってくるケースは少ないかもしれません。
そこでおすすめするのがアウトドアです。公園などで虫を見つける、低山を登る、畑で野菜を栽培する、キャンプに行くなど、屋外で自然を楽しむ遊びを親子でしてみてください。
自然を相手にする場合、少なからず私たちは体を動かします。そして、自然に立ち向かうためには予測をする、次の行動を自分で考えて決める、ときには誰かと協力もしなければなりません。脳のさまざまな部位を使って、いろんな判断や運動をしますから、脳の発達が促されると考えられます。
自然とのふれあいは、学習意欲の向上につながる
アウトドアには知的好奇心をくすぐる要素もふんだんにあります。空を見上げれば雲の形や動き、星の並びや輝きが気になる子がいることでしょう。海や川では生き物や石ころに興味を持つ子がいるかもしれません。近所の公園でも、ありの行列を飽きずに眺める子、ダンゴムシの動きに熱中する子もいるでしょう。
子どもが興味を持った事柄に対して、親が一緒になって楽しみ、図鑑で調べたり、動物園や植物園に行ってみたりするのもいいでしょう。親子でコミュニケーションを取りながら、知的好奇心を満たしていくのは、脳の前頭前野の発達に非常に高い効果が見込まれます。
こういう経験は、小学校入学以降の学習にもおおいに役立ちます。「興味を持つ→観察する→疑問を持つ→調べる→さらに詳しく知りたくなる」というループは、学習意欲の根本です。疑問を持ち、それを解決するための能力が自然と養われるのです。
まずは親子で自然を楽しみ、探求心や知的意欲を育ててみてはいかがでしょうか。