(※写真はイメージです/PIXTA)

「英語、集団スポーツ、歯列矯正」――、この3つの要素が「これからの激動する社会で活躍する子どもたちには必要ではないか」と確信を持つようになったのは、2人のキーパーソンが同じ発言をしたからだといいます。その二人の人物とは。成田信一氏が著書『自分で考え、やり抜く子の育て方』(プレジデント社)で解説します。

どんな仕事でも120%の力を出して取り組む

ところが高野さんは、違いました。文句も言わず、自分の仕事に真摯に向き合い、手を抜かずにしっかり皿洗いを続けました。

 

洗い場係は何人かいたようですが、実は洗ったといっても、汚れが残ってしまうようなレベルの洗い方をする人が多く、シェフ見習いが洗い直していたそうです。

 

そうした中、洗い直しが必要ない、きれいなお皿が出てくるようになった。それが、高野さんが洗っていたお皿でした。

 

こうしたことが上の人にも知られるようになって評価され、現場のまとめ役になるなど、責任ある仕事を任されるようになっていきました。

 

ホテルの予約がオーバーブッキングした際も、マネジャーさえ帰宅してしまったあとに、たった一人で別のホテルに一軒一軒電話して、部屋を確保するなどの手配をしたそうです。

 

誰に評価されるためでもなく、ただ自分がやるべき仕事をしっかりやっていく。それを地道に積み重ねていったことで、周囲に認められ、自ら仕事の価値を高め、ついには天職といえる仕事を得たのです。

 

「天職は探すものではなくてやってくるもの」

 

とは、あるコンサルタントの言葉ですが、まさに高野さんは、自分の目の前にある仕事……たとえば皿洗いという地味な仕事にも120%の力で取り組んだことにより、天職を得たのでした。

 

どんなポジションでも、どんな仕事でも、120%の力を出して取り組む……それが、高野さんの働き方のすごいところです。

 

集団スポーツをやっていると、この皿洗いと同じようなことが起こります。私の長男は大学3年生で野球をしていますが、新入生である1年生はチームで使う荷物を持たされるなど、皿洗い的な仕事をさせられます。

 

「こんなの自分の仕事じゃない」

 

「なんで自分のものでもない荷物を持たなくてはならないのか」

 

などと、文句をつけたくなることが少なくないと思います。

 

「どうしてこんな球拾いばかりをやらなくてはいけないのか」
「自分はトランペットを吹きたいのに、なぜやらせてくれないのか」

 

といった感情も起こるでしょう。

 

そうした、ちょっと理不尽だと思われるようなこと、自分にとっては不満足だったり、ストレスを感じたりするようなことがあっても、

 

「今は仕方ない」
「とりあえず目の前のことを頑張ろう」

 

と、手を抜かずに一生懸命できるかどうか。気持ちを前向きに捉えることができ、自分の役割を理解することができるかどうか。

 

鎌田さんの話と同じように、そうした経験ができるのが、集団スポーツや吹奏楽というわけです。

 

歯列矯正については、アメリカ滞在の長い高野さんだからこその、こんな話を聞きました。アメリカでは犯罪者の更生プログラムの中に歯列矯正が入っているというのです。

 

「歯並びを整えることによって、心も整う」からだそうで、アメリカで歯並びがいかに重要視されているかがよくわかる話です。そうした滞在中の体験から歯列矯正の必要性を挙げてくれたのだと思います。

 

成田 信一
自由が丘矯正歯科クリニック院長
歯学博士

 

 

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自分で考え、やり抜く子の育て方

自分で考え、やり抜く子の育て方

成田 信一

プレジデント社

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