なぜ「プーチン大統領」は「ロシア国民」から支持されているのか?

なぜ「プーチン大統領」は「ロシア国民」から支持されているのか?
(※写真はイメージです/PIXTA)

まさか、本当に侵攻するとは……どこか楽観的に捉えていた感もあったウクライナ問題。ロシアが全面的に侵攻を開始し、世界に緊張が走っています。西側諸国は追加制裁を検討していますが、それでもロシアは強気の態度を崩しません。なぜなのでしょうか。考えてみましょう。

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    世界ガバナンス指標でみる「ロシアの不健全さ」

    このようなロシアが健全なのかといえば、世界での評価は「不健全」としているようです。世界銀行による世界ガバナンス指標(各国のガバナンスを政治・経済・制度の面から評価するもの)のランキングで、日本とロシアを比べてみていきましょう。

     

    まず公権力がどの程度私腹を肥やすために使われているかを▲2.5pts~2.5ptsで評価する「政治腐敗抑制度」。209の国と地域のなかで「日本」は1.50ptsで21位。「ロシア」は▲0.91ptsで169位でした。

     

    【世界「政治腐敗抑制度」トップ10】

    1位「デンマーク」2.27pts

    2位「フィンランド」2.20pts

    3位「シンガポール」2.15pts

    4位「ニュージーランド」2.15pts

    5位「スウェーデン」2.13pts

    6位「ノルウェー」2.10pts

    7位「スイス」2.08pts

    8位「ルクセンブルク」2.06pts

    9位「オランダ」2.03pts

    10位「リヒテンシュタイン」2.00pts

    ーーーーーーーーーーーーーーー

    169位「ロシア」▲0.91pts

     

    次に、市民の参政権や政府選択権の可否、報道・表現の自由などを評価する「政治の民主化度」をみると、「日本」は0.99ptsで43位に対し、「ロシア」は▲1.08ptsで167位。

     

    【世界の「政治の民主化度」トップ10】

    1位「ノルウェー」1.73pts

    2位「フィンランド」1.62pts

    3位「ニュージーランド」1.60pts

    4位「スイス」1.54pts

    5位「オランダ」1.53pts

    6位「デンマーク」1.52pts

    7位「スウェーデン」1.50pts

    8位「ルクセンブルク」1.50pts

    9位「カナダ」1.48pts

    10位「オーストリア」1.40pts

    ーーーーーーーーーーーーーーー

    167位「ロシア」▲1.08pts

     

    公共サービスや公務員の質、政治的圧力からの独立性などを評価する「政府機能の有効性」では、日本は1.60ptsで15位。「ロシア」は0.03ptsで95位。

     

    【世界の「政府機能の有効性」トップ10】

    1位「シンガポール」2.34pts

    2位「スイス」2.02pts

    3位「フィンランド」1.95pts

    4位「ノルウェー」1.94pts

    5位「デンマーク」1.89pts

    6位「オランダ」1.85pts

    7位「ルクセンブルク」1.84pts

    8位「アンドラ」1.83pts

    9位「リヒテンシュタイン」1.82pts

    10位「スウェーデン」1.72pts

    ーーーーーーーーーーーーーーー

    95位「ロシア」0.03pts

     

    このほか、非合法・暴力的な政治活動や政府転覆等が見込まれる度合いを評価する「政治的安定度」では「ロシア」は▲0.73ptsで169位(「日本」は28位)、政府が民間の発展を促進させるよう政策等を実行しているかを評価する「法規制健全性」では▲0.44ptsで134位(「日本」は23位など、「ロシア」はどれも下位に低迷。政治や行政面で問題の多い国だといえるでしょう。

     

    このような不安定さがあるだけに、ロシアがさらなる暴挙にでないか、注視していく必要があります。

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