最近、「物忘れ」を訴えて来院される40〜60歳くらいの働き盛りの人が増えていると、ブレインケアクリニックの今野裕之院長はいいます。また、来院者は組織のなかで重要な仕事を任されている人が大半だそうです。その症状は、「ただの物忘れ」なのか「若年性認知症」なのか……高齢者だけではない「認知症」のサインと治療法、改善方法について詳しくみていきましょう。
心当たりがあれば一度病院で診察を
前述の通り、若年性認知症の原因にはさまざまなものがあり、なかには治療可能な認知症もあることから、まずはできるだけ早く正確な診断をつけることが重要です。根本的な治療ができなくても、症状の進行を遅らせることは可能です。
ちなみに冒頭で紹介した50代の男性は幸いなことに若年性認知症ではなく、仕事への取り組み方や生活習慣の改善などを行った結果、すっかりよくなりました。
物をよくなくすようになったり、ケアレスミスが増えたりするなどのエピソードが増えてきたら、遠慮せず精神科・神経内科・脳神経外科を標榜する医療機関、あるいは「もの忘れ外来」を受診して相談することをおすすめします。
今野 裕之
ブレインケアクリニック 名誉院長
一般社団法人日本ブレインケア・認知症予防研究所 代表理事・所長
【関連記事】
税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】
恐ろしい…銀行が「100万円を定期預金しませんか」と言うワケ
親が「総額3,000万円」を子・孫の口座にこっそり貯金…家族も知らないのに「税務署」には“バレる”ワケ【税理士が解説】
「儲かるなら自分がやれば?」と投資セミナーで質問すると
ブレインケアクリニック 名誉院長
一般社団法人日本ブレインケア・認知症予防研究所 代表理事・所長
順天堂大学大学院卒業。博士(医学)・精神保健指定医・精神科専門医・認知症診療医・抗加齢医学専門医・リコード法(米国発のアルツハイマー病の統合治療プログラム)認定医。
より根本的な認知症治療を実践するため2016年にブレインケアクリニック開院。各種精神疾患や認知症の予防・治療に栄養療法やリコード法を取り入れ、一人ひとりの患者に合わせた治療を行う。
認知症予防の普及・啓発活動のため2018年に日本ブレインケア・認知症予防研究所を設立。2019年より現職。
著書に「最新栄養医学でわかった! ボケない人の最強の食事術(青春出版社)」、その他監修など多数。
著者プロフィール詳細
連載記事一覧
連載現役医師が解説!様々な「カラダの不調」への対処法