飯田屋独特のPOPには、商品への思いが込められています。

料理道具専門店の飯田屋では一枚一枚の手書きのPOPは第二の店員で、圧倒的な存在感で、結果を出し続けるという。それはなぜ可能なのでしょうか。飯田屋6代目店主が著書『浅草かっぱ橋商店街 リアル店舗の奇蹟』(プレジデント社)で明かします。

POPを貼ってから4倍も売れる商品は

正直、「こんな長文を読んでくれる人がいるわけないだろう。それに商品が隠れてしまっては困る……」と思いました。そこで、こっそりとPOPの位置をずらして商品が見えるように配置し直しました。

 

なぜ、こっそりかというと、基本的に従業員の自主性に任せて反対をしないことに決めているからです。それでも、どうしても気になってしまい、こっそりと直したのです。

 

しかし、信じられないことに、POPで商品が隠れているときのほうが売れるのです。そんなバカなことあるかと不思議に思い、またこっそりと配置をずらしてみるのですが、やはり藪本のPOPを置くと売れるのです。POPの概念が大きく変わる出来事でした。

 

ほかにも、おもしろい事例はたくさんあります。ピザ専用のまな板には「ピザじゃない、ピッツァだ!」と書いただけのPOPがあります。道具の説明すらしておらず、正しい発音をお伝えしているだけのものです。

 

それが、このPOPを貼ってから4倍も売れるようになりました。飲食店関係のお客様に手にとっていただける機会が増えたのです。これまで売場に風景の一部として同化していたものが、一つの個性ある商品として認識された瞬間でした。

 

POPは実店舗ならばやったほうがいいと断言します。それでも、「POPの書き方がわからない」という方もいらっしゃるかもしれません。そういった方におすすめなのが、POP指導の第一人者、山口茂先生が主宰している「POPの学校」です。飯田屋でも全従業員が定期的に参加させていただき、勉強しています。

 

2019年からは飲食店関係のお客様にも伝えたいと、山口先生にご協力いただいて「POPの学校かっぱ橋分校」を開校、飯田屋でも受講できるようになりました。ぜひ、覗いてみてください。

 

飯田 結太
飯田屋 6代目店主

 

 

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    ※本連載は飯田結太氏の著書『浅草かっぱ橋商店街 リアル店舗の奇蹟』(プレジデント社)を抜粋し、再編集したものです。

    浅草かっぱ橋商店街 リアル店舗の奇蹟

    浅草かっぱ橋商店街 リアル店舗の奇蹟

    飯田 結太

    プレジデント社

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