(※画像はイメージです/PIXTA)

日本でも精神科や心療内科が身近な存在になり、カウンセリングという言葉が一般的になってきました。しかし、まだまだ活用できない日本人は多いといいます。それはなぜでしょうか。精神科医の和田秀樹氏が著書『孤独と上手につきあう9つの習慣』(大和書房)で解説します。

必要なときには必要なプロの手を借りる

自分に何が大切かという自己管理ができていない気がします。

 

自己管理とは、「自分の生活や行動を律して、健康を維持したり自己を向上させたりすること」です。

 

決して、自分ひとりで管理しなければいけないという意味ではありません。

 

グチを言いたいときにキャバクラに行ってきれいなだけの女性を相手に話を聞いてもらったり、海のものとも山のものとも知れない街角の占い師に悩みごとを相談したりするよりは、カウンセリングのプロに話を聞いてもらったほうが、ずっと心のなかを整理ができると思います。

 

■こんなにたくさんある相談窓口

 

心の整理がしたいなら臨床心理士。
介護で悩んでいるならケアマネージャー。
身近な人を亡くして辛いならグリーフケア・アドバイザー。
上司からパワハラを受けているなら会社の労務担当者や弁護士。
職場の人間関係に悩んでいるなら産業カウンセラー。
夫婦関係で悩んでいたらマリッジ・カウンセラー。
家族問題なら家族療法家。
こころのほっとチャット(新型コロナ関連)。


  
専門家に相談にのってもらうというのは、なにもカウンセラーに限ったことではありません。日本にもいろんなプロがいます。

 

これだけさまざまな相談機関があるのですから、自分を上手に管理するためにも、必要なときには必要なプロの手を借りられるようになったほうがいい。

 

プロに話を聞いてもらうと、もやもやしていた心の澱の原因、自分でもよくわからなかった原因に気づけたりします。自分でも「なんでこんなことで悩んでいたんだろう」と思うこともある。

 

また、被害者意識から抜け出せるという利点もあります。

 

現実にいじめなどが起きているときなどには、被害者意識を持つことは問題を解決するためにも必要な感情ですし、疎外感から心を防衛するための方法でもありますから、それはそれで大事なことです。

 

でも、ずっと被害者意識にこだわっていると、往々にして内に感情がこもってしまい、現実の幸せを逃してしまうことになりかねません。いろんな解決策があるにもかかわらず、「これしかない」と思い込んでしまう心理的視野狭窄に陥ってしまうこともあります。

 

専門家など、モノがわかっている人に相談に乗ってもらうと、客観的に状況を分析でき、今の自分の状況をフラットな視線で見つめられるようになります。

 

そうしてはじめて解決可能になることもあるのです。

 

和田 秀樹

和田秀樹こころと体のクリニック 院長

 

 

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※本連載は精神科医である和田秀樹氏の著書『孤独と上手につきあう9つの習慣』(大和書房)から一部を抜粋し、再編集したものです。

孤独と上手につきあう9つの習慣

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