(※画像はイメージです/PIXTA)

障がい者グループホームに関心があり事業開始を検討したい場合、どのように進めていけばいいかを説明します。ここでは、投資家が運営事業者に建て貸しをする場合の契約から、建物の設計の確認と見積もりまでの流れを見ていきます。

図面を見ながらの打ち合わせ~見積もりまで

⑦図面打ち合わせ

融資打診と同時に作成していた図面が上がってきたら、その図面を基に打ち合わせを行います。

 

このときの図面には基本的に、配置と平面、立面が描かれています。土地のどこにどういう向きで建てて、中はこういう形の配置になって、駐車場のスペースはこれくらいで、という配置図と、間取りの平面図と建物を横から見た立面図が描かれたもの、それから建物の外観はこんな感じになりますよ、という簡素な図になります。

 

これに対してオーナーから「庭を作りたい」とか「外観はこんな感じがいい」などと意見が出される場合もありますが、基本的には実際に運営を行う運営事業者のオペレーションのやりやすさを基準に判断することになります。

 

まれに運営事業者側から内装を重厚にしたいという要望が出たり、法定以上の充実した防火設備を整えたいとか、もっと遮音がしっかりできるような造りにしたいなどの意見が出されることがあります。そうなると当然、コストにはねかえってくるのでオーナーに相談することが必要になります。

 

その間に入って調整するのも建設会社に求められる役割の1つです。あまりに金額が上がるような場合は、運営事業者に対して「あまり無理な要望は言わないでください」と意見することもあります。

 

悪質な業者だと運営事業者の要求通りにやって、高額な請求をすることもあり得ないことではありません。高額な要求を止めてくれる建設会社のほうが良心的といえます。

 

⑧本設計

見積もりに対してクライアントからゴーサインが出たら本設計に入ります。

 

⑦で一度図面が出てきていますが、それはクライアントとの打ち合わせを目的とした簡素なものでした。

 

これに対して本設計で作る図面は、法的な関門(⑩の確認申請)を突破して建築許可を得るためのものです。意匠図や構造図などの図面一式となると、厚さが何センチにもなります。そういう図面を作るのが本設計となります。

 

⑨見積もり

見積もりが上がってきたら、最終契約のための金額を調整していきます。その後に起こった多少の軽微な変更などについて費用を吸収できるものはしますが、役所の指導や工事中の変更要望などで大きな変更があったりした場合は金額の増減を工事後に精算する形になります。

 

 

岩崎 弥一
アルカスコーポレーション株式会社 代表取締役
南砺市商工会 副会長

 

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