(※写真はイメージです/PIXTA)

2008年度以降、増加の一途をたどっていた医学部の入学定員数は、2020年度、減少に転じました。「医師過剰の時代」へ突入する日本社会ですが、地方の医師不足問題に解決の兆しは見られません。医学部の定員と「地域枠」について、医学部受験専門予備校メディカ代表の亀井孝祥氏が解説していきます。

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    キャリアアップもままならない…「地域枠」の課題

    「入学してみれば、地域医療に重きを置いた授業というわけでもなく、卒業後は誰も行きたがらないへき地へ赴き、最新設備・知識に触れる機会も少なく、キャリアアップもままならない」という先輩医師たちの悩みも噴出しています。

     

    経済的には救世主となりうる地域枠ですが、その代償として、学びのピークである青年期のほとんどが就業拘束の犠牲になる可能性もあります。このことを考えると見通しが暗くなりますが、このデメリットがあるため、入試時は一般枠に比べて倍率が低く、偏差値も下がる傾向にあります。

     

    地域枠をうまく利用して医学部に入り、卒業後9年間の地方勤務を果たさず都会へ戻る新人医師、地域枠の不足定員を都合よく一般枠に振り替える大学…と、本来の目的とはかけ離れた現状にありますが、地域枠入試を残していくよい手段はないものでしょうか。

     

    全国各地で起きている震災や水害などの災害現場で働く医師を見て、「自分も困っている人の助けになりたい」という純粋な気持ちで、地方医療への貢献を望む志願者もいます。そういう人たちがチャレンジしやすい地域枠であってほしいものです。

     

    倍率と経済的な安心は魅力ですが、受験生たちには、入試募集要綱を熟読・熟考してから応募することをおすすめします。

     

     

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    亀井 孝祥

    医学部受験専門予備校メディカ 代表

     

    本記事は、医学部受験サクセスガイド『集中メディカ』ホームページのコラムを抜粋、一部改変したものです。

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