2021年12月のレビュー
「オミクロン株はさして心配ない」との見方が強まる
最後に、2021年12月のレビューをしておきます。12月は、オミクロン株への悲観が一部解消し、金利上昇・株上昇の「業績相場」となりました。FRBによる利上げの織り込みが進み、イールドカーブはフラット化しました。米国リートが大幅に上昇し、米国ハイ・イールド債券も高格付け債対比でアウトパフォームしました。
このほかの出来事としては、
- 中国恒大集団の経営再建・債務再編に向けて人民銀行や広東省政府が介入の意向を表明
- 中国が預金準備率・政策金利を引き下げ
- 中国が中央経済工作会議で企業の減税やコスト削減策・家計の住宅取得支援策などを表明・不動産規制や独占禁止などは再強調
- ウクライナ情勢をめぐる米ロ首脳協議が不調に
- ウクライナ情勢の緊迫から天然ガス価格が急騰
- 欧州で温暖化ガス排出量の取引価格が最高値
- 米国が『民主主義サミット』を主催
- 米ファイザーと独ビオンテックが3回目接種のオミクロン株への効果(抗体量の増加)を公表
- 米疾病対策センター(CDC)が新型コロナウイルス感染者への推奨期間を短縮化
- 米議会が連邦政府債務の法定上限を引き上げ
- 米民主党のマンチン上院議員が1.75兆ドル規模の歳出・歳入法案に反対の意思表明
- 英イングランド銀行が0.15%の利上げ
- ECBがパンデミックに伴う緊急の資産買い取り制度を2022年3月末で打ち切り
- 米スターバックスで同社初となる労働組合の結成
などが挙げられます。
重見 吉徳
フィデリティ投信株式会社
マクロストラテジスト
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