(※写真はイメージです/PIXTA)

アパート経営をはじめる際には、多く人が住む人気エリアや、これから人口が増えると予想されている注目エリアから物件を選ぶのが一般的です。しかし実際には、「駅近の物件=収益が出る物件」であるとは限りません。今回は、アパート投資の失敗談を基に「駅近物件」に潜む落とし穴について見ていきましょう。

Point1:周辺環境が整っているか

駅近物件の魅力は、なんといっても「利便性」です。特に学生や通勤で電車を使う人にとっては重要な条件です。また、スーパーやコンビニなどの商業施設や飲食店などがそろい、生活がしやすい環境であることも、入居の決め手につながります。

 

一方で、「深夜まで騒がしい」「電車の音・振動が気になる」「不特定多数の人が集まるので治安が悪い」といったデメリットもあります。Aさんの物件に住んでいた入居者は、想定外の周辺環境に不満を感じて退去を選んだのでしょう。多くの人が集まる魅力的な場所には、トラブルの種も多いことを頭に入れておく必要があるのです。

 

実際に物件に行ってみなければ分からないことも多いため、情報だけで判断するのではなく、「最寄りの駅には、急行が止まるのか、各駅停車のみなのか」「駅周りの施設はどんなものがあるか」「治安は良いか」など、入居者(単身者や学生なのか?ファミリーか?)の立場に立って現地を訪れ、実際にその地を「曜日」や「時間帯」を変えて歩き、入居者が住みよい街なのかを見極めましょう。

 

「アパート経営成功」のためのチェックリスト:周辺環境

・最寄り駅には、急行が止まるのか、各駅停車のみなのか
・駅周りの商業施設、飲食店は充実しているか
・治安は良いか
・電車の音などが気にならないか

Point2:開発計画による競合物件の襲来

収益物件を探すときには、商業施設の建設や駅のリニューアルなど沿線計画を事前に調べておく必要があります。一般的には、再開発が進むと不動産価値があがり、人口が増えるため賃貸需要も高まると予想されます。Aさんも、その将来性を見込んで物件を購入していました。

 

しかし、都内の駅前アパートとなると、投資家需要が高く、競合物件が乱立しやすいため、再開発によって建物と建物の間が狭くなる、日当たりが変わる、入居者が圧迫感を抱く、といったマイナス要素が発生することがあります。こうした要因も空室リスクとなるので、後から競合物件が建つ可能性も想定しておきましょう。

 

どんなに魅力的な「駅近物件」であっても、どこかに落とし穴があるものです。先に述べたような立地選びはもちろん、「セキュリティ面やインターネットの充実」「宅配ボックスなど共用部の管理徹底」「耐震や防音設備の完備」など建物自体にも工夫を凝らし、入居者が快適に住める住環境を整えることが大切です。こうした優位性のある仕様を導入して、競合物件との差別化を図ることができれば、Aさんも家賃を下げずとも借り手を呼び込めたかもしれません。

 

リスクを正しく理解していれば、資産価値(駅近、築浅など)の高さを活かして投資を成功に導くことができるはずです。土地の将来性も含めた資産価値、空室リスク、実質利回りを鑑みながら、信頼できる不動産投資のプロ、融資元の銀行と相談して、入念に検討することをおすすめします。

 

「アパート経営成功」のためのチェックリスト:競合物件との差別化

・セキュリティ面やインターネットは充実しているか
・宅配ボックスなど共用部の管理が徹底されているか
・耐震や防音設備に問題ないか

 

関連記事

 

 

【関連記事】

税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】

 

恐ろしい…銀行が「100万円を定期預金しませんか」と言うワケ

 

親が「総額3,000万円」を子・孫の口座にこっそり貯金…家族も知らないのに「税務署」には“バレる”ワケ【税理士が解説】

 

「儲かるなら自分がやれば?」と投資セミナーで質問すると

本記事は『アパート経営オンライン』内記事を一部抜粋、再編集したものです。

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録
会員向けセミナーの一覧