(※写真はイメージです/PIXTA)

「なかなか目標を達成できない」といった悩みを抱えている管理職も多いのではないでしょうか。計画を立てただけでは目標達成はできません。施策を実現するために、しっかりした活動計画でなければ、そのあとの実行や結果や改善は何の意味ももちません。経営計画の作成・推進支援のコンサルティング経験が豊富な中小企業診断士がわかりやすく解説します。

PDCA方式の進捗チェック②実行する信念をもつ

■計画どおりに実行したか

 

計画したことをそのまま実行していくことが大切です。自分の判断で実行しなかったり、「このぐらいの実行でいいのではないか」と中途半端でやめたりすると、成果がついてきません。

 

ただし、社内の事情で計画を変更する場合にはきちんと変更理由を記載するようにしてください。

 

■成果が出ているか

 

計画したことを完全に実行したからといって、必ずしも成果が出るとはかぎりません。たとえば営業部門で、重要業績評価指標が新規開拓件数で、目標数値は月5件と設定し、「毎月、新規見込先リストにより月100件訪問し営業提案する」と計画したとします。実際に計画どおり実行したからといって新規開拓件数は2件ということもあります。この場合には改善策が必要になります。もし、差異が発生していたらその原因を究明します。

 

実際にPDCAを回していると、計画と実行に差異が発生してもそのままにしているケースを見かけます。

 

差異は、計画を一部実行できなかったということなので、少なくとも次回には差異をなくして実行するようにします。

 

■改善策は示されているか

 

実行できなかった理由として、「日常業務が忙しくてできなかった」とか、「計画のレベルが高くてできなかった」などとよく業務日誌などに記載されますが、実際は「できるにもかかわらず、しなかったのではないか」と思われるケースもよく見受けられます。

 

計画したのであれば、実行できない理由は外部要因などのやむを得ない事情を除けばありません。「計画したことは何がなんでも実行する」という信念が必要です。「次月に実行すればいい」というような安易な気持ちに流されないようにしましょう。

 

一方、計画どおりに実行したのに成果が出ない場合もあります。この場合は、計画した内容に問題があると考えられるので、何が問題であったのかを検討してください。問題の解決方法がわかったら計画の内容を見直し、求める成果が出る計画に作り直してください。

 

ワンポイント
計画は中途半端ではなく、何がなんでも実行するという信念が求められる。
具体的行動
計画どおりに、実行してみること。そして、問題点の改善もしっかり出していこう。

 

宮内 健次

中小企業診断士 社会保険労務士

 

 

※本連載は、宮内健次氏の著書『経営計画100の法則』(日本能率協会マネジメントセンター)より一部を抜粋、再編集したものです。

A4一枚で作る PDCAを回せる 経営計画100の法則

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宮内 健次

日本能率協会マネジメントセンター

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