難航する「おひとりさま」の相続手続き…「独身者の相続」で重要な2つのポイント【弁護士が解説】

堅田勇気
難航する「おひとりさま」の相続手続き…「独身者の相続」で重要な2つのポイント【弁護士が解説】
(写真はイメージです/PIXTA)

近年増えている、生涯所帯をもたない「おひとりさま」。自身の相続の生前対策として、どのような手続きをとっておくべきなのでしょうか。 誰が相続人となるのか、また自分が認知症などで財産管理が出来なくなった場合の対処法について、相続に詳しいAuthense法律事務所の堅田勇気弁護士が解説します。

「おひとりさま」相続、誰に相談すべき?

独身者の相続では、法定相続人を正確に把握し、財産の承継先をしっかりと決めておくことが大事になります。

 

もし、身の回りの世話をしてくれている甥や姪に財産を承継させたいという場合は、自分の両親や兄弟が生きている場合、甥や姪は法定相続人になりませんので、その甥や姪に確実に財産が承継されるよう遺言書に記載をしたり、その甥や姪を受取人とした生命保険に加入しておくと良いでしょう。

 

また、自身で自分の財産を全て把握することもなかなか大変です。最近は、ネット口座などもあり、財産の把握に苦労することもありますので、専門家に確認しながら、財産目録を作成すると良いでしょう。

 

さらに、任意後見契約や死後事務委任契約をどのような内容にするかについて、自分の希望を専門家に伝え、それをうまく契約の内容に入れてもらうことが必要です。

 

手続きを依頼する専門家を決め、納得のいく契約書を作成するようにしましょう。

 

これらの手続きは、生前かつ判断能力があるときでないと行うことはできませんので、なるべく早めに相続や後見制度に詳しい、弁護士、司法書士や行政書士などに相談をして、手続を進めると良いでしょう。

 

■まとめ

 

おひとりさまの相続は、生前の対策が不可欠となります。

 

また、遺言書や様々な契約書の作成が必要となりますので、相続に強い弁護士に早めに相談をして、納得のいく対策を一緒に検討してもらうことをお勧めいたします。

 

 

堅田 勇気

Authense法律事務所 弁護士

 

 

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本記事はAuthense遺言・遺産相続のブログ・コラムを転載したものです。

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