相続税対策に使われる不動産投資…メリット・デメリットをCFPが解説

今月12月10日に公表された税制改正大綱。結果的に大きな変更等はありませんでしたが、注目の「相続税と贈与税の一体化」は引き続き検討されそうです。この制度改正の可能性に対して、どのように資産を守っていくべきか。FPの最高位資格であるCFP®を20代で取得し、過去2,000件以上の資産形成の相談実績がある株式会社ノークリーの樋口祐樹氏が、相続税対策としてよく使われる「不動産投資」のメリット・デメリットを解説します。

 

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「相続税・贈与税の一体化」…なにが変わるのか

まず、今回検討にあがっている「相続税・贈与税の一体化」について簡潔に説明します。

 

結論からいうと、相続税対策として有効だった生前贈与による相続税回避が事実上できなくなる可能性があります。鍵となるのは「3年」という数字です。

 

現状の税制では、財産を相続する(引き継ぐ)人が死亡した日から換算して3年以前に贈与された財産については、贈与税の課税対象となり、相続税としては課税されません。

 

一般的に、一定以上の資産を保有している富裕層は、まとめて多額の財産を相続し相続税を支払うよりも、早期に財産を少しずつ贈与して贈与税を支払ったほうが安くなるケースが多いです。

 

ただし、今回の改正ではこの3年以内ルールの期間を引き延ばすことが想定されているのです。つまり、相続税対策として早期に贈与をしたとしても、結局は相続税の課税対象となり、生前贈与が節税対策として無意味となる、ということです。

 

政府としては日本国内の格差に対する国民感情の高まりを受け、高齢世代に集中する資産を社会に再分配する仕組みとしてこの改革を検討しているのです。

不動産投資で相続税対策ができる仕組み

これまで、富裕層の効果的な相続税対策として代表的なものは、前述した段階的な生前贈与に加え、不動産投資がありました。もし、今後の改正で生前贈与の節税効果が期待できなくなると、不動産投資による対策はより重要になると思われます。

 

そもそも不動産投資で相続税対策ができる仕組みを解説しましょう。

 

 簡潔に言うと、現行の税制の仕組み上、現金をそのまま相続するよりも同じ額の不動産を購入して相続した方が相続税は安くなるということです。

 

仮に相続したい財産として現金2億円を持っていたとしましょう。現金2億円を相続した場合、そのまま2億円が相続税算出のための評価額となります。

 

ところが、2億円で建物分1億円と土地分1億円の内訳のアパートを購入し、貸し出した場合、8,780万円が減額され、1億1,220万円が評価額になります。

 

このカラクリは、賃貸用の建物や土地は独自の計算式で評価額を算出するためです。具体的には賃貸用の建物は固定資産税評価額、貸家評価により約5割掛け、そして土地部分は路線価、貸家建付地評価により約6割掛け、という具合です。

 

このケースだと、結果として現金で2億円を相続するよりも9,000万円近くを課税額から減額することができるのです[図表1]。

 

[図表1]不動産投資の相続税対策の仕組み図
[図表1]不動産投資の相続税対策の仕組み図

 

このように相続税対策として大きなメリットがある不動産投資が、生前贈与による相続税対策ができなくなった場合により一層注目を浴びること予想されます。

 

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20代でFPの最高位資格であるCFPやプライベートバンカー、宅建を取得し、金融・税金・相続・保険・ライフプラン、不動産等の幅広い見識を持つ。証券会社に就職後、ファイナンシャルプランナー会社にて不動産賃貸や売買の実務等を経験後、ノークリーにジョイン。クライアントファーストのわかりやすい説明や提案に定評があり、セミナー講師としても年間50本ペースで登壇、活動中。

株式会社ノークリー
セカオピ

 
 

著者紹介

連載2000件以上の相談実績を持つ人気CFPが解説!資産の「作り方」と「守り方」

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