(※写真はイメージです/PIXTA)

日本人が作る企業組織は、自然に「タテ社会」になるといいます。社長をトップに、下が上に従うという形態で組織が形成され、横の課や、横の部、部門との関係は希薄になります。こうした日本独特のタテ社会を壊すにはどうすればいいのでしょうか。

制度やルール見直しは柔軟に対処する

このほか経営管理面では、予算やPDCA、業績評価制度、各種制度・ルール等の見直しがあります。

 

(1)予算とPDCA

 

会社の予算は、通常総合予算といい、①収支予算、②投資予算、③資金予算の三本立てで予算組みを行います。

 

①収支予算は、売上や原価、経費などの費目別に部門別の予算を組み、全社合計を出して、目標とする売上や利益に届くか確認し、見直しを行います。収支予算は最終的には部門別・月別にブレークダウンされ、月次で予実管理を行います。

 

②投資予算は、バランスシートに計上されるような投資科目ごとにいつ頃どれくらいの投資予算が必要かを部門別・月別に作成します。

 

③資金予算は、収支予算や投資予算によって、いつ頃どれくらいの資金が必要になるかを試算し、必要に応じて借入れや返済の計画を立てます。

 

PDCAは、Plan、Do、Check、Actionの略で、Planは予算、Doはその執行、Checkは月次等での進捗チェック、差異分析を指し、Actionで必要に応じて修正行動を取ります。Checkは会社全体では月別が基本ですが、サイクルの早い会社では全社でも週単位で行うようなところもあります。

 

(2)業績評価制度

 

業績評価制度には、組織の業績評価と個人の業績評価制度とがあります。組織の業績評価は、年度の予算などに対し、事業部や各部門の売上や利益予算の達成度に応じて評価が行われ、ボーナスの査定などに反映されます。

 

個人の業績は、個人が上げた売上や利益等の部門や会社に対する貢献を評価するもので、個人の動機付けにはなります。

 

ただ、個人プレーが中心の業務であれば機能しやすいですが、チームプレーが重要な業務の場合は、個人評価がしにくく、過度に個人を評価するとチームワークが悪くなる等のデメリットもあります。人間は平等に扱われたいという欲求とともに、自分の仕事の成果を評価されたいという欲求もありますから、業績評価制度の設計と運用は大切です。

 

(3)各種制度・ルール

 

会社の中には、就業規則や職務分掌規程、残業手当、経費精算規程等様々な制度やルールがあります。いずれも、法律や社内の必要性から定められたものですが、時代の変化とともに適合しなくなるものや、煩雑になるものもありますから、時として見直しが必要になります。

 

日本社会は、基本的には性善説に基づいてルールが定められ運用されていますが、内部統制制度などが持ち込まれた背景には、そうした前提の弱点を突いて悪用する者がいて、不正を起こしたりすることがあったからです。性善説の方が運用コストは下がりますが、悪用された場合のリスクと被害が大きいため、近年株式公開企業では煩雑な内部統制を行わざるを得なくなっています。

 

ただそれも、次節で述べる情報システム化により、手書きや転記、捺印等を効率化できる可能性がありますから、不効率な面があれば、見直していきましょう。

 

ポイント
経営管理面での制度やルールの見直しは、目的にまで遡って行い情報技術を活用して効率化する

 

井口 嘉則
株式会社ユニバーサル・ワイ・ネット 代表取締役
オフィス井口 代表

 

 

※本連載は、井口嘉則氏の著書『事業計画書の作り方100の法則』(日本能率協会マネジメントセンター)より一部を抜粋・再編集したものです。

事業計画書の作り方100の法則

事業計画書の作り方100の法則

井口 嘉則

日本能率協会マネジメントセンター

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