(※写真はイメージです/PIXTA)

コロナ禍において、多くの企業が今後の働き方・働く場の転換を余儀なくされました。アフターコロナ時代のオフィス戦略は、コロナ前と比べてどう変化していくのか。ダラスを本拠とする世界最大(2019年の収益に基づく)の事業用不動産サービス会社シービーアールイー株式会社(CBRE)が、各種データを紐解きながら、今後求められるオフィスの役割を探ります。

企業を支える「エンゲージメント向上」に注力

8.リモートワークで希薄となった企業カルチャーを熟成するには、オンラインコミュニケーションを通したエンゲージメント向上が重要となる。手前味噌だがCBREでは、全社員向けのCEOとの対話時間、スキルラーニングのプログラム、素晴らしい仕事をしたチームやメンバーを祝う時間など、様々なイベントを設けている。

 

また部門単位では、ビジネス上の情報交換や、日ごろの悩みを仲間と話し合う機会を設けるなど、オンラインの交流によって帰属意識の向上を図っている。

 

9.企業のワークプレイス構築をリードするCPO(ChiefPlaceOfficer)を組み込む。最近、海外では不動産戦略やファシリティマネジメントに関わると同時に、エンゲージメント向上に向けたカルチャー作りをマネージするCPOの存在が注目されている。

 

これは単なる役員ポジションではなく、経営層、広報、総務、IT、人事、経営企画部、タスクチームなどが連携を取り、チームでその役割を果たすこともできる。カルチャーを日々の働き方に落とし込むことで、エンゲージメントの高い組織作りが可能になるだろう。

 

10.社員への影響を考慮した、チェンジマネジメントを重視すべきだ。オフィスの中長期プランを実行に移す際、最も影響を受けるのは社員であろう。彼らの変化がなくては、カルチャーの促進や多様で柔軟な働き方の定着といった目標も、絵に描いた餅に等しい。

 

新しい働き方を、社員が自分事として捉える道のりのガイドを、チェンジマネジメントと呼ぶ。新しい働き方の制度を整え、オフィスという箱を作って終わるのではなく、社員のマインドチェンジにも時間と労力をかけるべきだ。

 

[図表3]働く場所別シチュエーション適正度
[図表3]働く場所別シチュエーション適正度

 

 

千葉 哲也

シービーアールイー株式会社

マーケティング&コミュニケーションBZ空間編集グループ 編集長

 

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    ※本記事はシービーアールイー株式会社(CBRE)の「BZ空間 2021夏季号」より一部抜粋・再編集したものです。
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